第4話 サヤ取り

 サヤ取りってありますよね。


 検索すれば上の方にサヤトレってのが出てきてますけど。

 だいたいトップは用語による解説が出てきます。



 株式のやり方は古今東西いろいろあって、すごい数の本が出ています。

 これについていっつも思うのは、


『こんなに方法論を示した本が出るのは、確実な勝利法がないからだ(つまり聖杯はない)』


 という記述をどこかで見て、ああそのとおりだな~、ということです。



◇◇◇



 個人的に知ってる確実な勝利法といえば、株式のオルカン投信をドルコスト平均法で20年くらい気絶投資してりゃいい、ということぐらいでしょうか。

 ノーロードで信託報酬が限りなく低くて純資産額が少なすぎないもの、を適当に選べばいいんじゃないかと。


 そんなのはIDECOでやってるので、ここではそれ以外の方法で何かないか? ということです。


 移動平均とか、RSIとかいろいろ試してみましたけど、どれもイマイチでした。

 とはいえ、人には向き不向きがあるのでたまたま合わない手法が続いたのかもしれませんが。


 個人的な感想なんですが、『プロが書いた~』系の本はほとんどダメですね。


 なぜかというと、飯の種を本にして明かすなどというお人よしが魑魅魍魎の跋扈するお金の世界にいるわけないでしょ。

 プロが古びて使えなくなった手法を本にして印税を得るか、全くの未経験者がそれっぽい聞きかじりで本を書いて印税を得るか、の2択だろうと思います。


 とかなんとか思ってるときにサヤ取りの手法が目に入りました。


 正常時の値段と異常時の値段の差から利益を得る手法で、まあ確実な方法らしいです。

 A株とB株の組み合わせを探し、普段の値段の差をチェックしておいて、何かのはずみで値段の差が開いたり、縮まったときにそれが元に戻る方向でA株とB株を売りと買いセットでエントリーする。


 とはいえ、前提となる条件が結構あるみたいで、試してみたんですが、合致する組み合わせを探すのが面倒で、見つけたと思ったらサヤが広がったまま(縮まったまま)戻ってこないとかザラにあるんですよね。


 信用売りを使うので、貸株料と逆日歩もわりとバカにならん。

 配当に関しては配当額と配当落調整金はそんなにズレないと思うので気にしない。


 結局、分割売買と組み合わせて何とかプラマイゼロに持っていくのが精々で、マイナスはしょっちゅうでした。


 実は3年前くらいにやってて、いったんあきらめて1年くらい前にもう一度挑戦したんですが、やっぱりイマイチでした。


 あと、サヤ取りに関する本って少ないんですよね。

 それと、昔と今では手法が大きく異なるみたいです。


 趣味の範囲でいろいろ試す分には面白かったんですけどね……。

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