「殺した...！？」

私は男性の言葉に驚愕する。

「ええ。もちろん最初に聞いた時は全く信じていませんでした。むしろそれを言ったやつを殴ってやろうかと思っていました。

そしてそれを聞いた同級生のみんなはそれを言ったやつに質問攻めをしました。

するとそいつはアロクスが殺したであろうという根拠を話し始めました」

「どんな根拠ですか...？」

「そいつは私とアロクスが疎遠になってから少し仲が良くなったそうで、アロクスが卒業した後、妻ととある村へ引っ越して、一緒に住んでいたらしい。

その村はある1人の金持ちが支配しているという村らしく、そこではとんでもなく厳しい生活を虐げられるらしい。

もちろんこれは後に知った話で当時は誰もそんなこと知らなかっただろう」

「金持ちが支配している...村？」

「はい、そうです」

「その村、私知っているような。」

「そうなんですか。まああの事件が起こってからは有名になりましたからね」

「あの事件？」

「はい、その村でついに事件は起きました。それは村人の大反乱です。今までも何度か金持ちと村人たちの抗争はあったそうなのですが、この事件が1番の総力戦だったそうです」

「なる...ほど」

「結果は大勢いる兵士たちに、全く歯が立たず、参加していた男の村人たちは次々にやられていったそうです。

そしてその後、とんでもないことが起こりました。

なんとその金持ち、その男たちにとある残酷な選択をさせたのです」

「残酷な選択？どんなですか？」

「自ら妻と子を殺すか、妻が俺に犯された後、子と一緒に殺されるか、と」

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