美空(みそら)は魔法使い

遠藤良二

1話 美空(みそら)は魔法使い

 私の職業はハンドメイド作家。結婚をしていて、旦那と息子3人の5人暮らし。ハンドメイドで作った商品は、友達が営んでいるケーキ屋さんに置かせてもらい販売をしている。


 ハンドメイドで何を作っているかというと、レジンで作った『空玉そらだま』という作品。空を閉じ込めたもの。いろんな空がある。


 私は美空みそらという名前で年齢は28歳。髪はロングで標準の体型だと思う。


 住まいは、自然豊かな町に一軒家を借りて住んでいる。


 現在の季節は春で、過ごしやすい季節になった。


 この町に私の友だちはいて、減ってきてはいるけれど、関係性は深まってきている。男性の友だちもいるけれど、旦那さんの束縛が強いので数人いる程度。


 今日は作品の空玉を納品する日。友だちの桜さくらにLINEを送った。

<おはよう! これから納品に行ってもいい?>

 いまの時刻は朝8時30分ごろ。彼女との付き合いは長く保育所のころからずっと一緒で、私より2つ年上。結構、お世話になっている。

 少し経過して、桜からLINEがきた。

<うん、いいよ。商品はどれくらいある?>

 いつもこうして密に連絡を取り合い、置かせてもらっている。

<前回とおなじくらいかな>

<わかった。前回納品に来たときより半分くらい売れたから、またセッティングたのむね>

<はーい>

 いまから私は納品に行ってくる。中くらいの段ボールに壊れないようにやわらかいクッションになるものをいれて車につんだ。


 私がなぜハンドメイドを始めたかというと、傷ついたとき空を見上げたら応援されているような気分になったから空玉を作り始めた。それから、空を見れない人や心を閉ざしてしまった人に対して、空玉を見て元気になってほしいという思いもある。


 「ハンドメイドをする=魔法使い」

だと私は解釈している。


 これからも「空玉」を作り続けて、いろいろな人たちに元気になってもらえるようにがんばっていきたいと思っている。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

美空(みそら)は魔法使い 遠藤良二 @endoryoji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ