ゴッド・オブ・スキル
@abi_core
第1話 旅立ち
誰にも破られない絶対的な〝力〟。
冒険者なら一度は思う〝勇者〟や〝賢者〟というような称号。
それら全て言いくるめる〝最強〟という、存在。
何をどうすれば勝ち得ることのできる勝算か、考えること自体が無駄なのだ。
ここはある世界のある国のある村。
村の中心地に村長のロスペゴラという名の家屋がある。ロスペゴラというのはこの村に代々伝わる家屋で狩猟に適した…、狩猟小屋の改造版というところだろう。この村から南方へ少し行くと短い幅の小川がある。そこの小川の水を飲みに野生のモンスターらがやってくる。しかしたまにそのモンスターが村まで押し寄せてくることがある。その際に村人が被害に遭わないようにと、改良に改良を重ねて生み出されたのがこのロスペゴラという家屋なのです。この家屋には、この村に好んで生えるというペゴラの木と南方の小川の近くに生えるというロスの葉でできている。ペゴラの木の頑丈さとロスの葉の吸収性がロスペゴラの高い耐久性を生んで、村人たちを守っている。
ロスペゴラでは村長とその孫のアルフレッドが住んでいた。アルフレッドは冒険者の集いに参加するため王都へ行く準備を整えている最中だ。アルフレッドは凛とした優しそうなやわらかい顔立ちと髪は艶めかしい金色に米粒が連なったような髪飾りを靡かせている。背丈は150㌢くらいで村人の服を着こなし、村に古くから伝わるという小刀を鞘に収め、いきいきとした表情で村の新鮮な空気をおなかいっぱいに吸い込んでぷはぁーっと吐き出した。
村長であるアルフレッドの祖父、デリズリッド・フラバスが村人たちと一緒にアルフレッドを囲んだ。そして旅立ちの儀式だと銘打って、アルフレッドを胴上げした。デリズリッド村長と村人たちはアルフレッドを抱え上げ、天上へと数回投げ上げた。
「ワッショイ…、ワッショイ…、…、…」
アルフレッドを抱えていた村長と村人たちはそっと地面に下ろした。アルフレッドは祖父である村長と村人たちに別れを告げて、王都へ向かう。
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