後宮の検屍女官
小野はるか/角川文庫 キャラクター文芸
序
「死体が、赤子を産んでいる……!」
遠雷
がらん、と棺の
「なぜだ! 棺に納めたのは、たしかに
「そうだ、赤子は妃の腹の中、まだ
暴かれた棺のなか、無残な姿をさらして眠るのは高貴なる女性の遺体。この帝国を治める皇帝が囲う、後宮のひとりであった女性だ。
腐敗の進んだ妃の遺体、その
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