第11話
今日も、昨日行ったもんじゃ焼き屋でたらふく食べていた。
「餅チーズが最高なの!」
90分食べ放題で、元をとるべく色んな種類を選んではがっついていた。
その間、会話もないので俺も無言でもんじゃを焼いていた。
そこへ金髪が店に乱入してきていた。店員や俺らもびっくりしている所に、
「不二急には絶対行かないわよ‼」
その一言だけを言いにこちらへ来たってわけか。ご苦労なことだ。
ひょっとして、今日授業をボイコットして不二急に行ってみたのもかもしれない。あの性格ならそうする可能性は高い。
アン子はアン子で夢中でもんじゃを焼いている。我関せずといった具合だ。足りないのか、2つ同時焼きしている。
不二急の件はお釈迦になりそうだ。今考えると行く人数は奇数じゃないと寂しい思いをしてしまう(2人ペアの座席が多いので)。
となると、3人で行ける場所なんてどこにも…
そんな時すみれから、らぁいんメッセージが届いた。
「グァムへ行きましょう。本当ならパラオかハワイに行きたいけど、金曜の夕方発ので月用朝に帰ってこなくちゃいけないから!」
ぼーっと見てみたが、アン子に聞いている。
「アンコ、グァムに行った事があるか?」
「ガムなら噛んだことあるのん」
南の島か…ひろい海で泳ぎたいな…しかし2人ともパスポートを持ってない。
「アン子、2人でパスポート取りに行こう」
「なんでなん?」
「日本から脱出できる証だ」
俺はラァインのメッセージで、
「俺とアン子がパスポート取るまで待ってくれ!」
と返信する。
3人で堪能する光の海!想像するだけで涼しい気分になる。
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