第4話 次の夢の

「もしもし。次の場所を知りたいのですけれども」

と、聞こえたような気がした。


夢、やぶれて、へそ曲げて。カフェで一服していた時のことだった。誰か電話でもしているのだろう。と思ったが、どうしても引っかかった。


次の場所。


いったいどこなのだろうか。次の現場。次の家。次の町。次の国。次の星。次の宇宙。次の……。次から次に、次の場所という世界が私の中で広がった。

そう。私も次の場所へ行きたい。次の夢へ行きたいんだと思った。それで私は次の夢へ向かうことを決めた。


カフェを出ると、次の夢たちがキラキラと木漏れ日のように煌めいているようだった。


カフェの片隅。そこでは次の夢の神様が今日もほほ笑んでいるらしい。

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