次の隣(ぬくもり)

「次の隣の星がきれいだよ」


そう送ってしまったことに気づいて、少し慌てた。しかしそれは全くの杞憂で、あなたはなんの間違いもなかったかのように、「こっちは見えないなあ」と返してきた。


離れていても同じ月を見て、会話をする。

君とは気温のこととか、月のこと、季節のことばかり話す。もっとたくさん話題はあるはずなのに、あえてそんな話。


「星も散歩をするのかな」


そう返して、次の隣を見上げる。


そんな今日の1曲。

川崎鷹也で『ぬくもり』


深夜5時、電話越しの君の声が突然途絶える。それが1番いいのです。

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