ボーダー着る時は(アケホノ)

友人に会う際にボーダーを着る時は、事前連絡するのが良い。

うっかり複数人で被ってしまうと、次にその柄を着るときに思い出して、苦しくなってしまう。


友人4人で集まる日があった。

レストラン現地集合で、1人また1人と集まりながら笑いが止まらなかった。1人目、ボーダー。2人目もボーダー。さらにジーンズ、靴まで同じだった。そして3人目もボーダー。わたしはボーダーのうちの1人。最後に来た4人目だけが、ノットボーダーだった。下を向いて笑っているわたしたちをみて、4人目はどれだけ衝撃を受けたのだろう。願わくば、4人目になってボーダー3人にレストランで待たれている気分を味わってみたいがそれは叶わない。


その日はお店で街中で視線を感じた。

偶然エスカレーターで、5人目のボーダーが紛れ込むこともあった。終始笑い続けた。なんとも楽しい1日だった。終わってほしくない、明日はまだ来なくていい、そう願った。帰ったあと、服を脱ぎながら思い出し笑いをし、少し寂しくなった。それだけほんとうに良い日だった。


だからこそ、ボーダーを着る時は事前に友人に連絡をしよう。きっと着る回数が重なれば重なるほど寂しくなってしまうから。そしてボーダーを着るのが怖くなってしまうから。


そんな今日の1曲。

スピッツで『アケホノ』


楽しい日はなんだかオレンジの気持ちになります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る