消えた四つ葉のクローバー

今朝もまた不思議な体験をした。


夜中の雨が止み地面が乾いていたのを窓から確認したので、朝散歩をしようと家を出た。


ツツジが満開になっているを見かけ、それをカメラに収めようと足元のクローバーを踏み付けてしまわないよう目をやると


「んん?」なんと一発目で四つ葉のクローバーを見つけてしまった。

しかもそのすぐ隣の一本も四つ葉ではないか。


「えええ?ダブル四葉??」


朝から凄いものを見てしまった。私は人目もはばからず、すぐにスマホでその四つ葉を撮らせてもらった。(もちろん四つ葉に対して撮影許可を得てからだ)


その様子を近くにいたメガネのおじさんが一部始終見ていたと思う 。


こんなことはお構いなしに軽く会釈をして、本命の 満開ツツジへと向かい、こちらもまた撮影させていただけた。


「今日は朝からイイ日だな~」

その後も美しく可愛らしい花々をあれこれと撮影し10分ほどで元居た場所に戻ってきた。


おじさんは居なくなっていて、辺りにも人は居なくなっていた。


「そうそう、さっきは二本も四つ葉があったけれど、どの辺だったかな?」

先ほど見つけたダブルの四つ葉を再び見たいと探してみた。


「あれ?おかしいな・・・たしかこの辺だったと思うけどな・・・」

しばらく探しているのにあの二本が見つからない。


疑うのは申し訳ないけれど、もしやあのメガネのおじさんが取っちゃったのかな?いやいやそれは考えにくい。


そもそもいい大人が、人目もはばからずクローバーを探している姿は、傍からみればきっとおかしく写るだろう。


しばらく探したけれど、隣り合った四つ葉もなければ、単独の四つ葉すらつからなかった。


雨も降り出しそうだったので諦めて家路につきながら考えてみた。


四つ葉のクローバーは探せば探すほど、しかも必死になればなるほど意外と見つからない。けれどもふとした瞬間に逆に向こうから目に飛び込んでくる感覚。


これは2016年から何度も私が体験してきた、四つ葉クローバーの探し方極意だ。


その法則がこの2022年もピタリと当てはまった。


必死で探そうと思わずとも、あちら側から見つけて欲しいと言わんばかりに 私の目に飛び込んでくる。


四つ葉のクローバーに限らず願望実現なんてそんなものなのだろう。


しかし、ほんのわずかな時間であの四つ葉が消えてしまったのは不思議だ。ここでもまた世界線がブツ切りだったと思い知らされた。


四つ葉をスマホ撮影した世界と、10分後に戻ってきた世界とは既に別だったと思えば見つからなくても不思議ではない。


そういえば、ツツジを撮影した後に、歩きながら軽いめまいを覚えたので、カタカムナの言霊を発しながら体勢を立て直したのを思い出した。


あの時、私は大きめに世界線を移動したのかもしれない。


何はともあれ、今年も四つ葉クローバーが現れてくれ、証拠写真が撮れてよかった。


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