(四)-4
長身の女性は言った。
「ところであなたは……」
私はその背後からそう聞いてみた。
「私はママよ」と長身の女性は答えた。
「さとみママって呼ばれているわ。幸恵さんを雇っているお店のオーナーなの」
近くのパイプ椅子を引き寄せて腰掛けると、ハンドバッグから煙草を取り出しながら続けた。
「実はね、私も変な話を耳にしたの」
煙草をくわえながさとみママは続けた。
「実はね、ウチのお店の元常連が言っていたんだけど、加奈江ちゃん、体を売っていたらしいのよね」
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます