(三)
立木君の家まで来て彼と合流した。そして近所の公園で話をすることになった。
「ねえ、加奈江を見たって本当?」
夕暮れの中、ブランコにそれぞれ腰掛けながら、私は噂について聞いた。
「ああ。先月だったかな。気になって後をつけたんだ。そうしたらラブホテルに二人で入って行った」
「それ本当に加奈江だったの?」
「間違いないよ。うちの制服だったし。見間違えるわけないじゃん」
「それでどうして加奈江だってわかったのよ。人違いってこともあるでしょ」
(続く)
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