ふとした時に思うこと

宙ノ海月

生産性のある毎日

──息苦しい


そう思ったのはいつぶりだろうか


毎日同じルーティーンを繰り返し、楽しげに笑顔を貼り付けて友達と会話をする


テストが嫌だ、なんて話しながら死んだ目で社会を学んだ


楽しくもなんともない、生産性のない毎日だ


誰も気にとめない、当たり障りのない、

平凡な、平凡な毎日


誰だって替えのきくような


「あ」


そこまで考えてふと気づいた


あれ、いつから僕は誰でも替えのきくような人間になったんだっけ


そんな、つまらない人間になったんだっけ


思い出せない


明るく、楽しい学校生活が送りたい

将来、家庭を築いて笑顔のたくさんある家庭にしたい


なんて、望まなくなったのはいつからだっけ


いつから、僕は

誰にも求められないような人間になったんだっけ


時計の針はちょうど0時をさしていた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る