第11話 真宝愛奈
わたし、まほうあいな。6さい。
わたしの一族は、代々魔法使いの家系で、苗字にも魔法が入っているの。真宝愛奈、なんてね?
でも、昔は本当に魔法使いだったみたいなの。夢があっていいよね?
もちろん、わたしは、魔法なんて使えないの。
おばあちゃんとかには、愛奈には資格があるとか、愛奈には素質があるとか言われるけど何のことか分からない。
でも、本当に魔法が使えたらいいなぁ。
そんな夢見る私は、小学一年生。
今年小学校に上がったばかりのわたしには、なやみがあるの。
それは、男子からのいじめ。
わたしは、はや生まれって言う病気?らしくて、他の子と比べて背が低いの……。だからよくチビとか、ハムスターとか言われたり、スカートをめくられたり、ぱんちゅを下ろされたりするの。
それに……お友達ができないのが悩みなの。
そんな時に出会ったのが、バイトって言う仕事をしている魔王様!
魔王様は、わたしくらいのとしのはずなのに、もう働いているの!えらいよね?
それに優しくて、いっぱいおいしいものを食べさせてくれたの。
そして、わたしのはじめてのお友達になってくれたの。
魔王様は可愛くて、相談にも乗ってくれるって約束してくれたから、大好きになっちゃった。
魔王様♡また遊ぼうね?
◇◇
今日は、魔王様に会いに行く日。
実は一年生って、あまり遠くまで行けないの。
お母さんには遠くに行っちゃいけませんって言われているので、行ける場所は限られているの。
今日は魔王様が近くの公園まで来てくれるって約束してくれたので、わたしは魔王様に会いに行けるの。
「あいなよ、よく来たな」
「魔王様♡今日は何して遊ぶの?」
「そうじゃな……今日は、あいなに我の魔法を見せてやろう」
「え?魔王様は魔法を使えるの?」
「ふふん!そうじゃ!凄かろう?」
「すごいすごい!見たいな魔法!」
魔王様は胸をはって、本当に偉そうなの。
「そうか?ならば特別に見せてやろう!」
ドキドキ。魔法が見られるんだ。
「魔王様!かっこいい!」
魔王様は、木の棒を拾って来て地面にお絵描きを始めたの。すごい!魔王様は、お絵描きも上手なの。
「こんな感じかの。ここに魔力を流すと完成じゃ!」
「すごい!魔王様!お絵描き上手!」
私はそのお絵描きに、自分も絵を描こうと手を出したんだけど、触ったら絵から光が出て来たの。
「きゃ!何?」
「何じゃと!?何故魔法が起動したのじゃ?」
よく分からないけど、光が出たと思ったら噴水みたいに水が出てきたの。魔王様の魔法はすごかったの!
「魔王様!今の魔法すごかったよ!さすが魔王様だね?」
「ふふん!そうであろう?普段は誰にも見せてはいけないのじゃ!じゃからナイショであるぞ?」
「うん!ナイショだね?」
やっぱり魔法少女はナイショなのね?いいなぁ。
「うむ、あいなは、魔法の素質があるの?」
「うん、おばあちゃんにも同じ事、言われたことあるよ?あいなには素質があるって?」
「ほほう、あいなは魔法使いの一族なのだな?」
「え?よく分かったね?ナイショなんだよ?おばあちゃんにもナイショって言われてるの」
「ふむ……ならば我の弟子にしてやろう!」
「でし?え?本当に?」
すごいの!わたし!魔王様のでしになったの!
こうして、わたしは魔法少女への第一歩を踏み出すことが出来たの!
読者様へ
ここまでお読みいただきありがとうございます。
レビュー☆☆☆にコメント、応援♡を頂けたらとても嬉しいです。
こちらは暇な時にゆっくり投稿予定です。 まったり進みます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます