【20万PV感謝!】ブロンズ美少女を不良集団から助けたら、間違えて逮捕されたので入学したての高校を退学処分になりそうです。

アサガキタ

その世界は、まだ闇を知らない。

エピロ―グ

 桜舞い散る季節。オレは入学したての高校の帰り道で彼女と出会った。

 出会いとしては、まぁ…いい出会いではなかった。



 彼女はバス停の前の方に立っていて、オレは後ろの方。いつもならまったく気にもしない距離のふたりだったはずだ。




「あの…やめてください……」

 消え入るような声がオレの耳に届いたのは春風のいたずらか。距離だって離れていたし、声だってか弱かった。



 なのに聞こえてしまった以上助けない訳にはいかない。腕に自信がある訳じゃないがサッカ―のスポ―ツ推薦で高校に入学した訳だから、まぁ…それなりに体力自慢ではあるけど……



 きっと喧嘩はからっきしだろう。喧嘩なんてしたのは何時だろう? 記憶にないくらいの昔の話。小学校くらいかも知れない。



 見てみない振りする大人たちが悪い訳じゃない。女の子に絡んでるのは明らかに不良だし3人となると、見ない振りはしょうがない。



 オレだって声が届かなかったら――その声の主が明るい茶色ブロンズの髪をした美少女だと知ることはなかったハズだから。



 オレたちはここから始まり、ここに戻ってくる。ここはそんな場所なんだ。


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