曇り晴れのち俄雨

曇り空の朝

少し微睡みながら


開いたままの窓

カーテンがふわり


涼しげな風

遅刻した朝陽


昨夜のバランタインは

もうすっかり抜けて


あの魅惑的なひとときは

まるで夢のようであったけど


氷が溶けて水の残った

グラスがぽつんと


テーブルの上に置かれていた


週末の空は

午後からは秋晴れ


洗濯をまわす

ドラムのエイトビート


ベランダから眺める

景色はいつもと変わらない

でも


洗い物をする

きみの鼻歌は聞こえない


よく晴れた

週末の午後


風に揺れる

シーツに誘われ


カルボナーラに合わせた

シャルドネにぼんやり


背もたれに抱かれて

少しばかりのシエスタ


つま先に少しあたる

日差しは柔らかく


心まで温まる


やがて突然

スコールのような雨


気がつけばベランダには

ずぶ濡れの洗濯物だけが


慌てて取り込む

濡れたシーツに


ふと前にも

こんなことがあって


シーツを渡してきた

きみの濡れた

細く濡れた腕を思い出す


無意識に抱きしめたシーツから

Tシャツに水が染みてくる

冷たさが

胸の中まで届く


どんよりとした雲間

ときおり煌めく雷光


でも何も聞こえない


週末の午後


雨はまだ降り続いている


週末の午後




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