またきみに逢える

またきみに逢える

少し髪が伸びただろうか

今度は何を食べに行こうか

この前書いてたあの店に行こうか


時速285キロで流れていく景色

現れては消えていく

まるで走馬灯のように


またきみに逢える

少し日焼けした微笑みに

今年も一緒に泳ぎに行こうか

新しい水着を買って海へ行こうか


トンネルに飛び込むエクスプレス

窓ガラスに浮かんだ

きみとの思い出の日々


昨日にはもう戻れない

明日にはまだ手が届かない


そう言ったのは

確かゲーテだった


だから今日より大切なものはないって


トンネルを抜けると海が見えた


胸ポケットのスマホが震える

取り出してみなくても分かる


もうすぐきみに逢える

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