相合い傘

雨の日は

きみのことを思い出してしまう

二人並んで傘を差し

紫陽花を見たあの日を


また雨の日は

きみが傘を忘れてきたから

二人相合い傘で帰ったね

触れる肩に緊張しながら


そして突然

天気予報が外れて雨が降った日は

ぼくの上着を傘代わりにして

駅まで走ったっけ


きみの顔が胸の傍にあって

鼓動がバレないか心配だった


今日もまた

雨が降っている


またきみのことを思い出して


傘はあるのかなんて

心配になったりして


雨がやんだあと

ふと虹を見れば


心のかけ橋を渡って


あの頃の恋が

また胸によみがえってくる


心に傘を差すときは

きっと相合い傘だね


まだ濡れた髪のままで

そう言って笑った


きみが心に降ってくる

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