太陽の道

白い砂浜に

足跡が歩いていた

二つ並んで

やがて波に溶けるまで


朝の太陽が

薄雲をオレンジ色に染めて

空を映した水平線に向かって

光の道が延びている


潮風の息吹きが聞こえる

潮騒が鼓動のように伝わってくる


遠くから

この風景の中に佇む

自分を見ているような錯覚がして

まるで景色の一部になり

オレンジ色に染まっていく


風は波を運んでくる

岸辺に近づいてきて

慌てて転ぶように

白いリップを描いて

波にやさしい口づけをされると

つい引き込まれていきそうになる


振り向けば

自分の足跡が歩いていた

瞳を閉じて

やがて波音に溶けていく

その行方を追えば


もう


太陽の道を歩いていた


輝く道を


あの水平線に向かって


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