第4話 父親がいなかったから

私は男性からの愛に飢えてたのだと思う。


小学生高学年には恋人を作り、

常に独りにならないようにした。


別れに耐えられないから

常に誰かしらいるように

中学生の頃から複数人と交際し

とにかく「独り」にならぬよう。


「男性」に拘るのもどうかと思い、

女のコとも付き合ってみたこともあるが、

それはまた別のお話に。


同時進行で付き合うのは

独りになりたくないから。


でも入れ替わりはある訳で、

誰かとの別れの度に

悲しく、つらく、

感情が抑えられなくて

リスカやアムカ、

オーバードーズを繰り返した。


それでもまだ誰かは残ってるからと

自分の心が壊れないように

何重もの保険をかけてた。


中学の時からの知り合いには

「今何人の恋人がいるの?」と

聞かれる。


そんな無茶苦茶な生活をしてた。


高校生の頃はもっと無茶苦茶になった。


浮気がばれ、

怒られることに

愛を感じた。


多分この段階でもう

私の精神はおかしかった。


「お前の浮気は俺の心をこうした」と

私のタバコで自分の腕に

根性焼きをした人がいた。


それを見て初めて申し訳ないと思った。


そして嬉しかった。


彼を傷付けた。

私も相応の傷を付けなきゃ。

帰って自分の腕にも根性焼きをした。


私の全身には沢山の切り傷があるけど

根性焼きはその1つだけ。


良い思い出だと思う。


まぁ、その人は私の他に

2人の女の子と1人の男の子を

同時進行してたのだけど。


お互い様だから何も言えず。


そんな感じで10代を過ごした。

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