第23話 GW最終日はどう過ごす?
GWもとうとう最終日となってしまったが、今年のGWはかなり充実した。
バイクで初めてロンツーして、山梨という地域を知ることができた。
高校生で自分の愛車のバイクを持って自由に行動することができるのは、恵まれた環境がないとなかなかできない。
交通のインフラがしっかりしていて、車やバイクが無くても生活できる環境の地域は理想的だけど車やバイクがないと生活が不便な地域には、考え方を変えたら乗り物を趣味にできるというメリットもある。
GW最終日は、家でまったりすると彩葉は決めていたが、どちらにしても今日は天気が微妙で雨が降ってきそうな雲行きだ。
とりあえずガレージの中でFXでも磨こうと思った彩葉は、亡き父の親友でお世話になってるバイク屋の店長の剛から貰った微粒子コンパウンド配合のワックス剤を使ってFXを磨く。
山梨遠征でだいぶ汚れていたので、かなりピカピカになった。
バイク磨きを終えた頃にLINEの通知が鳴った、愛琉からだった。
内容は、教習のみきわめ良好をもらえたということだった。
明日は学校を休んで卒検に行くらしいが卒検なら土日でも受けられるし、わざわざ平日に休むことはないんじゃないかな。
まぁでも気持ちはわかるね、卒検を間近に控えてたらすぐ受けたくなるし早く免許が欲しいだろう。
急に着信が鳴った、いきなり愛琉から電話がきたので応答する。
『もしもーし、山梨どうだったー?いやぁ、いざ卒検となると緊張してきたわー』
相変わらず愛琉は、お気楽モードというか暢気というか本当に緊張してるのかわからないが…
愛琉にはお土産で身延饅頭を買ってきたことや、山梨の個性的なバイク乗りと女子高生に会ったことを話したら『ナニソレ!めっちゃ楽しそうで羨まぁ…』と言った感じで免許を取ったら山梨に行く気満々になっている。
彩葉は「明日は頑張ってね、健闘を祈る」と言うと、今日は祈りながら寝ると愛琉は言ってしばらくくだらないお喋りをして電話を切った。
雨がポツリポツリと降ってきたので、ガレージのシャッターを急いで閉めて家の中に入った。
さてバイク磨きは終わったし何をしようか、TVも特に面白いのがやっているわけではないしアニメでも観ようと思った彩葉は、タブレットでアニメ見放題の動画配信アプリでリビングのソファでまったりアニメ鑑賞を始めた。
どちらかというと彩葉は、インドアの趣味の方が性に合ってるタイプでバイクに乗るようになってから出掛ける頻度は増えたが免許を取る前はアニメや漫画ばかりだった。
こういう休日も悪くない、バイクで出掛けたりするのもいいけど家でまったりアニメ鑑賞をするのも立派な良い休日の過ごし方だ。
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