第2話 絆の数珠

山岡組の組長は考え事をしていた、一本独鈷でやってる組織は歌舞伎町には山岡組しかない、組織から吸収されそうなことは何回もあったが会長の山岡会長が他の組織に入る事を嫌った。自分たちがやりたいことをやらせてもらえない組織になるくらいであれば、一本独鈷でやっていた方がいいというのが山岡会長の考えであった。


今でも組織への誘いはくるが全て断っている、歌舞伎町で一番の安藤組と山岡組の組長、山里は安藤組の組長安岡は五分の兄弟でこないだ安岡は刺された、何処の組から刺されたかわからない、噂では半グレから刺されたという噂も広がっている。


半グレに刺されるヤクザと失笑されているが山里はどこかの組織が半グレを使って安岡を刺したのだと思っている。近年半グレが歌舞伎町に入ってきてやりたい放題をしていて安藤組は歌舞伎への進出を防いでいて出入り禁止にされたグループもあったがそこに待ったをかけたのが新垣一家だった、新垣一家は半グレを収入源にして組の生計をたてていた。そこに出入り禁止されたグループは新垣一家の一番の稼ぎ頭であった。半グレを出入り禁止にした新垣一家が怒り安藤組に乗り込んだが安藤組は譲らなかった。半グレの進出は山里の前の組長も反対しそれを継いだ山里は新垣一家の意見を遮った。


「半グレに歌舞伎町に荒らされるのは勘弁だ」


「暴対法で警察がうるさいなかあいつらが資金源になる」


「許さん」

安岡から聞いた話はこんな話だったという、安岡が倒れた時数珠も切られていたという、この数珠は安藤と同じものだった、兄弟になるときに同じものを揃えた、血や酒で交わすのはいやで数珠を兄弟かわりにしていた。


山里は憤慨していた、兄弟を刺した人間を組みを使って探させていた、組の調べによるとやはり半グレの大田というやつで出入り禁止になっているグループの一員だった。 大田は海外に飛んでいるという噂がたっている、海外に飛ばしたのは新垣一家が絡んでいる。


山里は新垣一家に殴り込みに行こうかと思い山岡会長に相談をしたが「お前の気持ちはわかるが辞めとけ」と言われ動くのを抑えた。

山岡会長は新垣一家と一度抗争をしていて苦い経験をしたことがある、新垣一家は小さい組織なのにねちっこい戦い方をしてくる組織で抗争になるとめんどくさいというのが会長の思いだった。


山里は覚悟を決めた、小指一本くらいなら山岡のためなら落としても良いと思った。



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