第12話 見えない

 最初に気づいたのは隣の席の女子生徒だった。


 彼女は絶叫した後に顔面を蒼白にして気絶した。


 その場に居合わせた者も何事かと、彼女が見ていた窓の外に視線を向ける。


 僕も探すが何も異変はない。


 晴天が広がる。


 しかし教室はパニック状態だった。


 大半の者が廊下へ飛び出していく。


 僕にだけ見えない何か。

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