第31話 狩り、の前に成長を確認

 どうも、四人組から離脱して一人で森に突撃中の宮子ちゃんです!

 いや~、なんだか空気がシットリで鬱蒼としてて不気味な森って感じですね!



 人助けイベントで気疲れしたせいか感覚的に久しぶりの一人なのでレポート風に気分を盛り上げてみたけれど、いまいちスポットが悪いなぁ。


 私が最初にいた森はある種の聖域感すらあったのに、ここは魔物の棲み家って言葉が似合う陰湿な雰囲気だ。弾丸ツアーの途中にはもはや魔界の森ってくらい殺伐な見た目の場所もあったどね!

 そういえばあっちの方が危なそうな外見の森だったけど何も生き物と遭遇しなかったから、安全性はこの辺りのほうが低いのかな? ちょっとど派手に移動やら開拓やらをしてたからドン引きして避けられただけかもしれないけど。



 脱線もそこそこに、今回の主題である狩りを頑張るぞ!

 美味しいお肉でパーティーだ!! この世界では初の動物性タンパク質に今からよだれが溢れそうになっちゃうね。


 さて、ハンティングで獲物を狩るにはまず追跡、これが大事。


 アクションが苦手なのに興味が出てやってみたワイルドをコールしそうな某リアルハンティングゲーでは、まず動物の痕跡を探して足跡やフンから行き先を予測し風下からゆっくりと近づかなければいけなかった。ゲームでは下手すると動物の姿を見ることすらできずに数時間歩き回ることもザラだった。あれは軽いトラウマだ。


 現実のハンティングがどうかはわからないけれど……私には秘密兵器がある! そう、【狩人の直感】先生である!

 【見習い狩人】から生えてきてる以上、常識的に考えれば動物の狩りに使うこの用途こそ正しい使用法なのかもしれない。……まぁモノは使いようってね!


 そして心強い味方としてダメ押しの【隠密LV1】……と言いたいところなんだけど、これLV1じゃ1秒でMPの10%持っていくんだよね……。

 まぁMPを毎分0.001%回復してくれる【祈りの聖典】もあるけれど、この程度じゃ焼け石に水だ。



 うーん、そういえばしばらく腰を据えてステータス見てなかったなぁ。

 弾丸ツアー中も色々発見はあったけれど移動を優先していたので落ち着いて確認していない。


 狩りの前に改めて把握しておきたいし、そろそろ恒例のステータスチェックいきますか!


「ステータス!」



――――――――


【ステータス】

名前 【神埼宮子かんざきみやこ

種族 【人間ヒューマン/(遊戯者プレイヤー)】

年齢 【17歳】

    

称号 【世界の歪みに挑みし者ワールド・クリッカー


能力値

総合LV333 (+170)

HP   278025/278025 (+277387)

MP   1151.5/2822.5 (+2445.4)

CP   450/450 (+383)

筋力  1979 (+1858)

魔力  1055 (+869)

防御  4171 (+4099)

精神  1787 (+1373)

器用  1475 (+751.6)

敏捷  827.9 (+440.6)

幸運  596 (+459)

存在因子リソース獲得+4% (+2.5)

ATEF 300748 (+300648)

CDMG  250541.4 (+248286.3)


保有存在因子

17810659.8 (+17716156.8)

総獲得存在因子

161176738.2 (+147789817.1)

所持金

0


職業

【クリックマスターLV2】

【無職LV50】【見習い冒険者LV60】(20UP)【見習い狩人LV50】(20UP)【見習い商人LV35】(25UP)【見習い魔術師LV45】(35UP)

【見習い僧侶LV40】(30UP)【見習いシーフLV20】(10UP)【見習い鑑定師LV15】(14UP)【見習い盾使いLV10】(6UP)

【見習い騎士LV3】new


特殊職業

【伐採師LV5】(3UP)



『スキル』

破壊の指先デストロイ・フィンガーLV2】【異世界言語翻訳LV1】


【チェインスキル】

閃光穿ピアッシング・レイ



『職業スキル』

【モラトリアムLV2】【初級植物知識+】【狩人の直感LV3】1up【存在因子リソース保管術LV2】1up

【トーチライト】【クリーン】【フリント】【モイスチャー】【魔力操作LV2】1up【インスタンスマジック】

【ヒール】【アンチドーテ】【回避の心得】【鑑定眼】【簡易鑑定】【自然特攻LV7】3up【隠密LV1】【自己研鑽LV2】1UP

魔術魂基マジック・デザイア】new【守護の盾LV3】2up



『インスタンススキル』

『飛斬光』『ファイアーボール』new『ロックシェード』new『エアスラスト』new『火精の輪舞曲フレイム・ロンド』new



『加護スキル』

創造クリエイト』new



『アップグレード』

【親が買ってきた下着】【快適な冒険のための生活魔法 上】【森を畏れる心】【商人の嗅覚を鍛える特製鼻薬】

【ギリースーツ手作りキット】【10歳のための職業一覧】new【属性魔術の使い方 初級編】new【祈りの聖典】new【武器屋の助言】new

――――――――


 うーん、これはインフレ来てますね~。

 完全に今朝の私とは別人である。穴ぼこの更地を大量生産した甲斐はあったね。


 今の私はゴブリンとの比較は役に立たないレベルで強い。これが他のモンスターにどれほど通用するのか、早く具体的な目安が欲しい。



 尋常じゃない『能力値』の伸びとはいえ飽くまで数字の変化だけなのでここまでで。




 次は【見習い冒険者LV50】で出た【武器屋の助言】。

 これは『装備イクイップメント』という機能を解放するものだった。


――――――――


【武器屋の助言】


「武器や防具は 装備しないと 意味がないぜ!」


装備イクイップメント』機能を解放する


――――――――


 知ってるよ!!!

 ゲームでお馴染みのセリフだけど、これは実は気づかないと大きな差になる。


 ただ手で持っただけの武器とは違い、これでちゃんと装備したモノは『能力値』のある程度が乗り、更に攻撃時に武器本来の強度以上の耐久性と威力を発揮するようになる。


 武器屋のおっちゃんの助言通り、『装備イクイップメント』が無いと武器の意味がないと言えるくらいの恩恵はあるのだ。


 まだ私の簡易鑑定では相手のスキルまでは見れないのでわからないけれど、もしこの世界のモンスターもこれを持っていると厄介かもしれない。


 そして武器と言える武器を持っていない私には現時点では効果が低い。いざとなれば棒切れ拾ったり石の剣作ったりするけどね。見た目が悪いのでギリギリまではご勘弁願いたい。




 まだ取得できてない新規『アップグレード』としては【見習い狩人LV50】で【狩りの極意】、【見習い鑑定師LV10】は【鑑定メガネ】、【見習い盾使いLV10】が【自己犠牲の精神】が出ている。


 【狩りの極意】は【狩人の直感】で補足した対象を追跡できるマーカーみたいなもの。

 これは絶対に使える『アップグレード』だ。ただ今の手持ち存在因子リソースだと取得までは届かない。



 【鑑定メガネ】は鑑定の消費MPを軽減する『アップグレード』だ。

 【簡易鑑定】は一回一回としては気にならないが、数を鑑定しようとすると結構MPが持っていかれるのでこれもグッドだ。



 【自己犠牲の精神】は俗にいう身代わりだった。仲間のダメージを肩代わりできる。

 これは人と接する機会が増えるこれからにぴったりだ。仲良くなった人を眼の前で失うのは辛すぎるからね。



 有能揃いだけど流石にどれも要求存在因子リソースが跳ね上がっているのでまだ取れていない。

 まぁそう遠くないうちに取得できるだろう。森と引き換えにね。




 新規職業は【見習い騎士】。1200万存在因子リソースもするだけあって上がり幅がやばかった。


――――――――


【見習い騎士】


栄光ありし臣下を目指す者の職。


剣を執れ。主君に誓え。騎士道に殉じよ。


LVUPボーナス HP+76670 MP+370 CP+101 筋力+170 魔力+80 防御+156 精神+43 敏捷+13.8


――――――――


 とんでもないHPお化けだ。グリンペディアの言う通り筋力、魔力、防御が結構上がる。この世界の騎士はパワーだけじゃダメなんだね。

 

 【見習い騎士】で生えた新規スキルは【騎士の誓いLV1】。


――――――――


【騎士の誓い】


誇り高き誓いはその身を剣とし信念を盾へと変える。


その誉れに栄光あれ。


『HP』が10%以下の時、『攻撃』『魔力』『防御』を1.5倍にし、その時に受ける『HP』へのダメージはその数値分を『MP』によって肩代わりする。


――――――――


 騎士道やべー。

 瀕死時にステータスが激増する上にダメージをMP変換するという極悪スキル。


 特に私の【破壊の指先デストロイ・フィンガー】は筋力と魔力を参照してダメージが決まるので、これは書かれている数値以上のダメージ増加が見込める。

 防御も高まった今では余すところのない完全無欠のスキルと言えるだろう。騎士に死角はないのだ。



 あと何気に『インスタンススキル』というものが生えた。

 これは私がオリジナルで作って呼称しているものだね。どうやらある程度慣れると正式(?)なスキルとして認めてくれるらしい。ちょっと嬉しい。



 そして『加護スキル』。

 やっぱり『創造クリエイト』は創造神の加護由来であってたみたいだ。

 ……スキルが生えた時にやたらアピールしてきた気がするし、破壊神みたいに感謝して欲しかったのかな……?


 便利なスキルをくださりありがとうございます! これからも活用させていただきまっす!


 ……なんとなく……喜んでる気がする……? 神様のご気分なんてよくわらないけれど、まぁいずれにせよ視聴者へのお礼ファンサービスは大事だよね。

 これからは創造神さまへも祈りを捧げるようにしよう。




 うん、とりあえずこのくらいかな。

 ……これと言って狩りに直接役立つスキルや『アップグレード』はなかったけど、まぁ【狩人の直感】だけでもいけるっしょ。


 特に有用な発見もできずただのステータス確認で終わった空振り感を誤魔化すように、私は屈伸運動をして狩りモードへと切り替えるのだった。

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