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まだゴングが鳴っていない中、The Truth of Universeはライドン兄弟に襲い掛かっていった。
ロンドンブリッジ・CBと大鯱のユニット、TTUは環日本マットで大きなインパクトを残していた。彼らはヒールだったが、ゴングが鳴ってからは一切反則をしなかったし、誰かが乱入することもなかった。多才な技を持つCBと、パワーの大鯱。二人が様々な連携を見せるのだった。
「ジャベ」と呼ばれるメキシコ仕込みの関節技で、CBが相手をとらえる。助けに入ろうとする相棒を、大鯱が捕まえる。これが得意の流れになっていた。
ジャッジ・ライドンは、何とかロープに手を伸ばす。関節技は解かれたものの、CBの攻撃は終わらない。長い手足を駆使したチンクラッシャーから、バックドロップを繰り出す。そしてジャッジの体を持ち上げると、足をロープにかけて首を抱えた。
一本の棒のようになるジャッジ。ケビン・ライドンを場外で叩きのめした大鯱が、リングに上がってくる。一息吐いた後、ジャッジに向かって駆けていき、体に両手を回して一回転、逆上がりをした。その勢いのままに体を浴びせる。二人の連携技、「運流」である。
CBが抑え込もうとしたが、息を吹き返したケビンがカットに入った。大鯱がケビンをリング外に投げ飛ばし、CBはジャッジを三角締めに捕らえた。必死に逃れようとするジャッジだったが、大鯱が足をとらえる。そして、足四の字に固めた。全く動けなくなったジャッジは、空いた左手でマットを叩くしかなかった。
ロンドンブリッジCB 〇 大鯱銀河 13分30秒
TTUは名タッグのライドン兄弟に完勝した。ある専門家はこう評した。「サポートに回った時の大鯱は見違えるように生き生きとしている」と。
「主役じゃないと輝くじゃない」
ララは言った。
彼女は家のソファで寝ころびながら、タブレットで中継を観ていたのである。
そして、考えていた。あの技の意味。
技のために練習していたのだろうか。それとも、できるようになったから技にしたのだろうか。
大人の逆上がりの評価、難しいな。ララはため息をついた。
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