第10話 午前4時に起きてホラーを書く
体がきつい
でも4時ごろ起きて「ホラー詩集 美女の解体」を書いた
最高に気持ち悪いやつ
ぐっすり眠ればいいけどもう回復するわけじゃないんだ
若者じゃないからね
何かスッキリするやつないかなぁ
コーヒーでも飲むか
年末商戦になにか買うか
金もないのに
これからどうしよう
もう表現したいものがないんだ
このまま何となく生きて
何となく死んでもいいと思う
それなのに4時に起きてホラーを書く
自分で自分が分からない
集中する時はするけど
終わってしまえば何で書いたのかと不思議がる
もういいじゃないか あるがままで
人は何かの順番で死んでいく
それに逆らう必要もない
鴨長明の
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
この歌のように生きて死ぬ以外ないんだ
何か自分に期待しているのか
「カラマーゾフの兄弟」を君が書いたことにしてあげると言われても断るだろう
もう何も関心失ってしまったんだよ
ボサノバジャズと涼しい部屋で満足してしまっているんだ
もう以前のように心が切羽詰まっていないんだよ
いいじゃないか誰が生きようと死のうとも
それはどうにもならない
あるがままに なるがままに過ぎていくしかないんだ
人にはこの世はわからない
どこから来てどこへいくのかわからない
何であえて僕が何かを表現する必要があるのか
流れるままに 流れるままに うたかたの如く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます