第7話 秘密の女子会 その2

「ご無沙汰しております。後藤さん、ユズハさん、そして…初めまして、神田さん」

「わーー、沙優ちゃん、久しぶり。凄く素敵な女性になったね」

「本当…見違えたわね…あの頃は可愛いって印象だったのに…

 すっかり美人さんね。」

「初めまして、宜しくね。沙優ちゃん」


じゃあ部屋を取ってあるのでそこで食事をしながら話しましょうか。

色々と聞きたい事もあるし。

4人は部屋に行き、コース料理を楽しんだ。


「沙優ちゃんはお酒飲めるのかな?」

後藤は優しく聞いた。

「は、はい…強くはないんですけど…甘いものならば」

「それは良かった♪今日の女子会は…ちょっと酔わないとね♪」

後藤はウインクしながら微笑んだ。


・・・

沙優はちびちびと飲んでいたが、

酒に強い後藤、神田、三島はガンガン飲み始めた。


最初は沙優の高校生活の他愛のない話。

後藤と三島もそこは少し気になっていたので、

それなりに楽しい高校生活を過ごせた沙優に対して安堵した。

少し酔いが進んだ。


「頃合い…かな…」

後藤は覚悟を決めた顔で一番気にしていた事を聞いてきた。


「以前は…色々と弱った状況だったからはっきりと聞かなかったけど…

 吉田君には振られたとはいえ…彼には幸せになって欲しいから…はっきり聞くわ。

 沙優ちゃんは…その…過去の経験で体に問題はないの?子供は産めるの?」


沙優ははっきりとした顔で

「それについては…大丈夫です。

 きちんと病院で検査してもらって…証明書ももらってます。」


後藤はほっとして

「嫌なことを聞いてごめんなさい…

 でもそれは…吉田君にきっちりと言うべきだと思う。

 彼のことだから気にはするだろうけど、聞けないだろうし…」


「はい。聞きにくいことをはっきり指摘くださって…ありがとうございます。」


三島は目を細めて

「昔…沙優ちゃんと公園で話した時に…

 全部自分をさらけ出すって言った事あるけれども、

 あの時はさらけ出すことに恐怖を覚えていて動けてない印象だったけど…

 強く…強くなったんだね。」


「はい…ありがとうございます。

 過去はなくなりはしないけど…それでも私は未来に進むって決めたんです。」

沙優ははっきりとした口調で答えた。


三島は困った顔をして

「でも私…先輩は…ピュアだと思うんですよね…

 沙優ちゃんの過去の経験に対して…本当に割り切れているのかな?」


沙優もそこは不安に思っていて、切ない顔をして

「…分からない…です。」


神田があっけらかんと踏み込んだ。

「そこは…耐性あるから大丈夫じゃない?」


『『 え!?耐性がある??? 』』

「だって吉田の初体験の相手は私だよ?その時は私は既に結構経験があったし…」


『『 なっ!? 』』後藤、三島、沙優は愕然とした。


「ちょっ!よ、吉田君って…高校生で既に経験を??

 それに神田さんちょっと自由奔放過ぎない!?」

後藤は刺激的過ぎる情報を飲み込めず


「よ、予想外ですね。」

流石の三島も驚愕し


「わ、私に怒る権利はない…けど…ムーーー」

沙優は頬を膨らませて、激しく嫉妬した。


「行為はそれなりにしていて、そのうち何回か生でしても良いって言ったんだけど…

 私は…生理不安定で当時ピルを飲んでいたから…大丈夫だよって

 好きだからこそ吉田に気持ちよくなってもらいたかったし特別を求めたんだけど

 吉田は私を好きだからこそ万が一を考えてできないって…

 優しいんだけど…私とはちょっとずれていて…

 でも…ちゃんときちんと言葉で伝えあってればな…って思う」


そこまでぶっちゃけることは誰も想定してなかったので

三島と後藤は刺激的過ぎて…絶句していた。

沙優はますます嫉妬しつつも…

きちんと言葉で伝えあうという点は大事だなと感じていた。


「も…もう…ここまでぶっちゃけてしまったから

 恥も外聞もなく興味あるので聞いちゃいますけど…

 せ、先輩のあそこは…大きい…ですか?」


三島が酔いに任せて神田に聞いた。

後藤は真っ赤になっているが興味深々という顔をしていた。


「私の経験した中ではかなり大きい部類だと思うけど?」


『『 きゃ~~~ 』』後藤、三島、沙優は思わず叫んでしまった。


「あ、…でも確かに…あの時…大きかったかも…」

沙優はぽつりと思い出した。


『『 え?沙優ちゃん見た事あるの!?

   高校の時は不純な行為はしてないって…それとも最近の話!? 』』


沙優は顔を真っ赤にして

「見、見た事なんてありません!

 吉田さんの家に同居させて頂いた時は本当にプラトニックな関係で…

 ただ私…ずっと泊めてもらうたびに代償として身体を許していたから…

 何も要求してこない男の人初めてで…

 吉田さんの家は今まで感じたことのない居心地の良さがあって…

 本当に出て行きたくなくて…


 でも私は何も吉田さんにあげられるものないから…いつ捨てられるか不安で…

 だから、どうしたら良いか分からなくなって…


 あの時ユズハさんと公園で会った時はその事で悩んでたんです。

 あの後帰ってから、全ての気持ちをさらけ出して…吉田さんに迫ったんです。


 下着姿で…その…下半身を…少し触って…

 『『今まではね!今までの男の人は…私とエッチしたがったよ?

   私の身体…魅力…ない?高校生にしては胸も大きいと思うんだ。

   興奮しない?吉田さんは少しもそういう事考えない?

   吉田さんさえ良ければ…抱いて…その方が私も安心するから…』』


 吉田さんは『『興奮するよ!!

        お前は可愛いし、高校生にしては肉付きも良い。

        料理もできて、最高だ!

        でも俺はお前に恋をしていない。

        吉田さんさえ良ければと言ったな?

        だから答えてやる。

        嫌だ!断る!

        恋をしていない女を抱きたくない!!』』

 って言われたんです…


 ただその時言葉とは裏腹に身体は正直というか…

 その時に大きくなったものにちょっとだけ…

 あ、興奮してたんだから言葉通りか…」


「そ、そんな状況で襲われなかったの?こんな可愛い子に下着姿で迫られて!?」

神田は驚愕し、呆れた顔で笑った

「聖人かよ…そりゃ…私の誘いも乗らないわけだ…」


「まあ…先輩らしいといえばそれまでですが…」

三島も呆れて同調し、笑った。


刺激的な会話で真っ赤になっていた後藤も何だかおかしくなってきて笑ってしまっていた。

「流石…吉田君…だね…」 

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