The ''jubeat'' friends-3
「あっ…!すみません、ありがとうございます…!」
「…あれ?もしかして、傑くん?」
「あっ…!!連絡取ってた、翼さん…ですか?!」
辺りを見渡す限り俺と雄介、それに翼さんしかいなくて…
''この日、行くつもりだったよ?''
''その日、友達と行きます!''
翼さんとのやり取りが、俺の脳裏を巡ってきたんだ…。
「まさか、ほんとに会えるなんてね?♪」
「俺もビックリです!!あっ、隣にいるのは、友達の雄介です!」
「どうもっ雄介です!翼さんも確か、同じ町に住んでるんですよね?」
「ん?よく知ってるね?あ、そうか!コミュニティにいた雄介くんだねっ!?」
「そうです、そうです!♪」
俺が見ていたコミュニティは、雄介も翼さんも同じように閲覧していたようで、お互いSNS上で友達にはなっていたものの、リアルは初めてだったんだとか…
「…あっ!ごめん!今日は俺も、友達と来てるからまた今度ねっ!」
そう言い残した翼さんは、俺たちから離れていき、それに合わせて俺も「マフラー、ありがとうございました…!」と聞こえるように返してあげて…
そうだ、これが…俺と翼さんの初めましてになったんだ。
◇ ◇
-次の日も仕事と大学がある俺たちは、雄介を駅まで送り、お互い家に帰ることにした。
「休みの前の日とか、また誘ってくれな?」
「…おう!呼んでくれたらいつでも迎えに行くから、雄介も連絡ちょうだいねっ!」
俺たちは、SNSでのやり取りではなく、メアドを交換して連絡を取り合うことにしたんだ。
「じゃあ、またな!」
そう言い残して雄介は、電車に乗って帰って行った。
雄介と別れた後、俺も家に着き、jubeatを通じて息の合いそうな友達が出来た喜びに、俺は浸っていた。
今まで出会った友達とは、ちょっとジャンルが違う雄介。
そして、少ししか話せなかったけど、大人でかっこよかった翼さん。
やっぱり年上は、緊張する…はぁ、なんて…声をかたらいいんだか、よくわかんねぇ〜
かっこいいとは思ったし、正直、タイプだったけど、あ、俺、この人の事…好きだ…
そんな恋愛的感情は、何故かどこにもなくて、むしろ歳上だからどう接していいのやら…
でも、その気持ちの反面で
もっと話してみたいな…いつも通りで良いのかな…?やっぱり、かっこよかったよな…
2ヶ月後ぐらいには、普通に話せるようになってるくせに、この時は色々考えて、1人悶えていたんだ。
あとは、自分の問題だ…
友達がきっとこれからも増えていく…なんでかな、そんな感じがして…
現に自分が見ていたコミュニティを翼さんも雄介も見ていたわけであって、その他にもコミュニティを見ている人もいれば、顔は知らないけれど、友達になることだってあるのかな…?
そして、ゲーセンに足を運べば、自然とコミュニティにいたあの人かな?と顔を合わせることも増えていく。
そんな環境下の中で俺は、同性愛者という事をまた隠しながら付き合いをしていかなければいけないのかな…?
ちょっとした寂しい気持ちに駆られていたのは、自分の心にまた…封を閉じることにしたんだ…。
やっぱり…俺って、へんなのかな…??
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