The ''jubeat'' friends-1
jubeatを始めて1ヶ月が経つ頃、時間を見つけては、ゲーセンで練習を続けてきた俺は、少しずつ光るパネルにも慣れてきていて、1000000点が満点の中、満点は取れなくてもスコアは徐々に伸びていっていた。
愛とも何度かゲーセンに行き「勝った!」「負けた!」を繰り返しながら、お互いのスコアを伸ばし合っていたんだ。
jubeatにのめり込んで行った俺は、ある日、もしかしたら…jubeatのコミュニティもあるのかもしれないな…同じ趣味の友達が出来たら嬉しいな…と、そんな事を考えていたんだ。
この時代に流行っていたSNSを俺も愛も登録して、共に利用していて、その中には【コミュニティ】という名目の共通の友人を作るような場が設けられていた。
俺はSNSにアクセスし、jubeatのコミュニティを探してみることにしたんだ。
(……ん…っ?おおっ?!あるあるっ!!)
俺の目に止まったのは、全国から集まるjubeat勢の色んなコミュニティの数々…なんだ、やっぱりみんなも同じようにここで、繋がりを作っているんだ…!!
その中から俺が住んでいる地区を探しあてて、ページにアクセスしてみたんだ。
色んな人が居るなぁ……んっ??
ページを物色していた俺は、ある2人のアカウントに目が止まり、そこには【友達募集】の4文字も目に飛び込んできたんだ。
(へぇっ…!この2人、俺の職場と同じところに住んでるんだ…!)
''○○から○○のゲーセンまでよく行きますっ!''
というような自己紹介が、どのコミュニティにも書かれている状態で、目に付いた2人は、俺の職場と同じ街に住んでいたんだ。
(仲良くなれたら…仕事帰りとかに行けるかな…?)
そんなちょっとした好奇心と、心のどこかでゲイという事を隠しながら、新しい友達を作らなければならないのか…と思う自分もいて、葛藤はあった…
それでも、同じ趣味の人と繋がりたい…俺は、勇気を出して2人に連絡をしてみたんだ…。
◇ ◇
1人は同い年の
大学に通うために、実家から出てきて、今は1人暮らしをしているらしい。
凄く絡みやすくて、会話も弾み「早速会ってjubeatしに行こうよっ!」と雄介から誘ってくれて、しかも、俺がよく行くゲーセンでプレイしている事が殆どだったらしく、俺は雄介に二つ返事で返したんだ。
そしてもう1人は、4歳年上の
仕事の関係で、なかなか来れない事が多いようだけれど、やっぱり来るとしたら俺と同じゲーセンのようで
《会えたらいいね?》
《会えた時は、よろしくお願いします!》
《この日に行こうと思ってたよ?》
《え?!その日、友達と行きます!》
《そうなんだ、もし会えたらよろしくね?》
《分かりました〜っ!!》
(年上と連絡するって、ほんと緊張するわ…)
4つも歳上なら尚更、失礼のないようにと社会人になった俺は、上下関係を上司にとことん叩き込まれていたもんで…
プライベートでも歳上には自然と、やり取りが固くなってしまっていた。
顔も知らない2人との出会い…
いい人だといいなぁ…うん、きっといい人だ…っ!!と、そんな事を思いながら、2人とSNS上でやり取りを続け、あっという間に雄介と初めて会う日を迎えたんだ。
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