第114話 大陸西方勢力
今回はフォートラント連邦を中心とした、大陸西方について語ろう。
◇◇◇
『フォートラント連邦』
約100年前に成立。フォートラント王国を中心として、血縁関係のある各国を、武力やら、経済力やらで脅しあげ糾合した。大陸西方最大の連邦国家となっている。敵国としては、北西の「ヴァークロート王国」と、南東の「砂漠の国(仮)」、それと一部の海賊たち。そして、身内であるはずの国々が最大の敵勢力とも言える。
ぶっちゃけ、たった100年で辺境は不満たらたら、中央は優越主義満々で、なにか事あれば瓦解してもおかしくない状態である。
『フィヨルト大公国』
我らが主人公の国。400年程前に、当時のフォートラント王国王弟が辺境開拓を命じられ、事実上の流刑であったが、バイタリティで開拓に成功したとたん独立。以後、『大公国』を名乗り続けている。はっきり言って森林と甲殻獣だらけの修羅の国だが、そこに住む者たちもまた修羅。公都フィヨルタを中心に穀倉地帯を広げ、豊かな森林資源と甲殻資源、さらには少ない人口のお陰で、食料自給率は200%を越える。故に、戦力まで含めれば、連邦第2位の国力を持つ。
甲殻獣との闘争が絶えないがため、常にソゥドを高め、しまいには200年前に当時の聖女と大公令嬢がタッグを組み、『甲殻騎』を生み出してしまった。さらに聖女から謎の武術『フサフキ』を継承し通称『武の聖地』とも呼ばれている。当然中央からは蛮地とされている。実際そうだし。
120年程前の甲殻獣氾濫でフィヨルト大公家の血筋が途絶え、伝説の傍流フィンラント家が大公代行となる。作中で、フィヨルトとフィンラントがゴチャるのはそれが理由。大公となった者のみ、フォート・フィヨルトを名乗る。
『フォートラント王国』
1000年以上前に成立したとされる、大陸西部随一の国家。紆余曲折、例えば700年程前に聖女が現れ、クーデターなんかが起きている。それでもまあ存続を続け、現在ではフォートラント連邦盟主として絶対の国力を持つ。
まあ、ラスボスですよ。
『ヴラトリア公国』
連邦北東部にある、ヴラトリア島を領土とする国。本作の悪役令嬢の一人、シャラクトーンの母国である。もちろんフォートラント王国との血縁あり。主に東方大陸との交易により収益を上げ、国力は連邦第3位とされている。
『サウタード王国』
連邦南部諸国の一つ。現状では、お塩の名産地としてしか紹介されていない。あと、政敵を政治犯とか思想犯にして、流刑という名の死刑にするのが名物。
◇◇◇
『ヴァークロート王国』
フォートラント連邦北西部に国境を置く、大陸西方で2番目の大国。とは言っても、総合力では5分の1以下である。何故制圧されていないかと言えば、偏に連邦内部の仲の悪さになる。悪役国家ではあるが、そんな事情もあるわけだ。フィヨルトに侵攻し、当時の大公を打ち取るも、その後けちょんけちょんされた。明日は作者にも分からない。
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