小学6年生の君へ
千恵花
第1話 小学6年生の私
この物語は私が小学6年生の時の忘れられない出来事のお話しです。
当時小学生の私は軽い聴覚障害を持っていました。なので大勢の中では誰が何を話しているのか聞き取り難く、会話が苦手で一人ポツンと本を読んでいるような、目立たなくて大人しい女の子だったのです。
教室の机も先生の声が聞こえるように教卓の前、一番前の真ん中。席替えがあっても不動の席で私の指定席のようなものでした。
でも先生は教卓の前にじっとしている訳ではないし、黒板の方を向いて話したり、あっち行ったりこっち行ったりするわけで。何を説明しているのか分からないことは多々あって、その頃から私の教師は教科書と参考書だったような気がします。
私が積極的に会話を交わす訳でもなかったので、友達は一人か二人いたのかな。とにかく目立たないように過ごしていたために、小学生の頃の記憶が薄くてきっと同級生の記憶にも残らないような女の子だったのではないでしょうか。
そんな私に一生忘れることの出来ない事件が起こるのです。
事件って大袈裟かな?でも小学6年生の私には事件だったのだと思います。
今でも鮮やかに記憶に残り、一生忘れることの出来ない同級生の彼。
それは遠足での出来事でした。
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