ってこれ殺戮テンプレじゃん!?

はいんじん

いちたすいちはに

あね?ここから崩壊してく感じね?

「はぁ…はぁ……」


俺、天と親友のぷらは壊れた教室のすぐそこにあるロッカーに隠れていた。

もちろん、急に出てきて友達を驚かすのも、女性の裸を盗撮するわけでもない。


-----バキッ っと近くで何かが壊れた音がした、それと同時に、ぷらは目を瞑り、遠くへ行ってくれと願うように手を合わせた。


他の人が見るとそれはかくれんぼの鬼に見つかりそうな子供だったり、盗撮がバレそうで絶望したおじさんの用に見えるだろう。

わいも思うた。




ーーーしかしそんなに世界は甘くないのだ。


「ヒトコロスコロスコロスコロス」

「まっ、まっ、まじ〇るー」

「ぐぁーぐぁー」

そう、ここはてめーら(読者)の住んでる生ぬるい税金(地獄)に追われる世界ではない。


言うならばよくある惨殺系漫画が全て混じった世界である。


鼻☆塩☆塩☆


主人公である天とその親友であるぷらは数分前、日常からありえない非日常に変わった。

天は普通の高校生だった。ぷらと一緒にクラス内女性美人ランキングをつけたり、金で先生を買収し、成績5をつけてもらっている普通の学生であったのだ。


しかし、ふと天は窓見てしまい魔法少女の服を着た大きな人形や、人を食っているゾンビ、街を壊す巨大な異形などを目撃してしまう。


(いやこれ…最近見た惨殺系漫画のまじ〇るとかバイオハザー〇やん…)


天はここは夢なのではないかと目を何回かつぶったり開いたりを繰り返した後に、呼吸を整え、現実を受けいれた。


ほとんどの人は受け入れられるわけがないこの情報を受け入れることが出来たのは、この教室にいたらなんやかんやで魔法少女が入ってきて爆発四散するというこの先の展開を知っているからである。



嘘である。



天は自分の見た世界があまりにも非日常すぎて現実味を全く帯びていない世界に、映画でよくある腰が抜け恐怖で動けなくなるという現象のさらに先を行ってしまっていた。


(……あっここぷらの家で読ましてもらった漫画に出たところだ!!!)


進研ゼミもびっくりするようなテンプレセリフを頭の中で呟き、神をも凌駕する動きの速さ(約20秒)で惨状を受け入れた天にぷらが近ずき、肩を組んで煽り口調で言った。


「ぼーっとしてどしたん天、自分の顔の不細工さに今気づいたか?」


「おまえもやろ死ね」


「どしたん、話聞こか?」



幸い今は休み時間だったこともあり、天はぷらを引き連れて(なんかやばいプロレス技)廊下に出た。


「ぷら…よく聞け?ここは多分虐殺系漫画と同じ結末を辿る」


「なんだって…!?」


ぷらは虐殺系怪人漫画が大好きである、故に天のその言葉を聞いた瞬間、IQ1の脳はフル回転され、IQ2まで進化し、光の速度を超える答え(約8秒)これから起こること理解してしまう


「ちなみにこの世界はお前の家にある惨殺系全部が混ざってる、と思う…」


「??????????????」


ぷらはオリジナル物、二次創作物は読まない主義であった。つまり自分の家にある虐殺系漫画が全て混ざった形でこの世界に現れてるということしか理解できない。


ぷらは自分の頭を整理しつつ唾を飲み込み、恐る恐る天に話かける。


「つまり…?」


「多分最初に来るのは魔法少女が教室に飛び込んできて「まじ〇るー」って言いながら人を爆殺した後トール級の化け物が出てきて学校の1階からどんどんゾンビが上に登ってきちゃうだろうな」


「えっそれやばない?ありえへんやろ」


「これからなるからバブデバブッブの名シーンのセリフを俺が言う事になるな」


瞬間、窓全体が激しく光り、大きな爆発と共に魔法少女が自分のクラスに飛び込んできた。








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る