山道を歩きながら・・🌳🌼🌼🌳

紅色吐息(べにいろといき)

春を探しに・・


平地では桜のソメイヨシノが満開になっているが、ここ標高600メートルではまだ山桜も咲いていない。山では100メートル高くなるごとに平均気温が低くなり その分春は遅くやって来る。標高1000メートル付近では 今はまだ冬なのだ。


春は先ずふもとに訪れて、それから徐々に山を這い上がっていく。高山では春が登頂するには1か月以上も掛かるのだ。


この時期に低山の林を歩くと 色々な種類のゼンマイを見る事が出来る。それぞれが種類ごとに特徴のある形状をしていて それがまるでアート作品のように見えて面白い。暫く歩くと右方向から谷川を流れる水の音が聞こえてきた。この時期は雪解け水で水量が多く ざあざあと普段より大きな音がしている。


その谷川の方に降りていくと 近くの崖の斜面に草ソテツのゼンマイが可愛い頭を見せていた。草ソテツは川べりを好む植物なので 斜面一面に生えている。この草ソテツのゼンマイは全国的にコゴミと呼ばれ山菜として利用されている。このコゴミをさっと油で揚げた天ぷらは、天つゆで食べると独特の触感があり絶品だ。 

 対岸の林にコブシの花が咲いている。コブシは低山に多く生える木で、春山で先陣を切って大きな白い花を咲かせる。この花が終わるころに山桜が満開になるのだ。


川べりにたくさんのフキノトウを見つけたが、もうどれも花が咲いていて食すには遅すぎる。フキノトウは雪の下でも成長するので雪解け直後が食べ頃になる。


日の当たる暖かい場所にはイラクサがたくさん生えていた。この草は全体に小さな刺があり触るといつまでもヒリヒリと痛いのでこの名前がある。これを乾燥させてお茶とした物がイラクサ茶で、西洋では古くから飲まれていたようだ。ネットで検索すれば多くの商品がヒットする。


雑草と言う言葉があるが、雑草と言う植物は無い。役に立たない植物や名前を知らない植物を総称して雑草と呼ぶのだ。だから野草の名前を知る事で私にとっての雑草は少なくなる。人の名前を覚えれば一人他人が減るようなものだ。


*(クリックで写真に飛び、クリックで戻ります)*

https://kakuyomu.jp/users/minokkun/news/16816927862290394054



**追記**

この作品は画像リンクが前提で執筆をしています。

アプリで見ている方は是非ウエブサイトから読まれることをお勧めします。

https://himeco.xsrv.jp/sbottle/0/index.html

こちらから入れば私の作品が整理されています。

よろしく(^_-)-☆)




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