29日目 幸せのピーク

【注意】この話はネガティブな内容を含みます。苦手な方は読むのを避けていただきますよう、お願いいたします。



5月6日、GWなのか、ただの平日なのか、微妙なポジションの金曜日。


 こまりは落ち込んでいた。最近は楽しかった。悩むこともあまりなかった。こんなこと思うなんて贅沢だし、時間の無駄だと思う。


 でも、幸せな時間を過ごす程、こまりはそのときに死ねれば良かったと考えてしまう。


 今の環境はストレスがない。仕事もしていない。お金に困ってもいない。友達付き合いも親戚付き合いもしていない。自由に時間を使い、好きなようにできる生活。


 これ以上の幸せはあるだろうか?


 この幸せは自分の身の丈以上のものだ。何もしていない自分からはいつか消えてしまうものだ。こまりはそう思っていた。


 楽しかったと思いながら、夜の眠りに目を閉じるとき、もうこれで終わりでいいと思ってしまう。これ以上なんて求めないし、あり得ない。だって、私は何もしていないから。


 世の中の人々は、幸せの終わりに不安を感じないのだろうか?


 到底人には聞けないその疑問を胸に抱きながら、それでもこまりはまだ、今以上の幸せを見つけに行こうとは思えない。


 ただ、無気力で動けない。そんな午前をすごし、夕御飯の準備をするためにゆっくりと起き上がる。


【今日できたこと】

 ・幸せを実感するけど、それ以上に挑戦できない。

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