君のためなら

じぇいそんむらた

第1章 友達から始めましょう

第1話 感動の再会または通り魔

「やっと……やっと会えた!」


そう言われて強く抱きしめられた。

知らない人に。

あまりの出来事に、頭の回転が止まる。

そして少しずつ回り出す。


「え……あ……ぎ……ぎゃー!!!」


悲鳴なんて出し慣れてない。そんな私の精一杯の悲鳴なんて、可愛くなるわけ、ないじゃない。

そして、この日、もともと体調が良くなかった私は、ショックのあまり、気絶した。


遠くで……誰かの悲鳴が……聞こえるなぁ……。

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