12. 管理人さんと契約
12. 管理人さんと契約
私は霧島さんの計らいで北山さんと擬似カップルの契約を結んだ。
「はぁ……思い出すだけでドキドキしてくる。私……本当に北山さんとお付き合いするんだよね……」
そんなことを考えるとなんか……。顔が熱くなっていく……。きっと顔が真っ赤になってるよ。本当に私、恋してるんだ。
「でも北山さんは大人だし、こんな私なんかで本当にいい作品が書けるのかな……そう考えると不安になって来ちゃった。」
すると北山さんから『今から会える?』というメッセージが来た。返事をすぐに返すことにする。
「大丈夫です、これでよし。あっ!急いでお部屋掃除しなきゃ!」
しばらくして、北山さんが私の部屋にやってくる。平常心平常心。
「あっ北山さん。中にどうぞ何もないですけど」
「あっいやここで平気です。その……オレのせいですみませんでした。」
「え?」
「迷惑ですよね?こんなおっさんと一緒にいるなんて。だから断っていいですよ?あの提案。」
北山さんがすごく真剣な目で見てくる……これが大人の断りかたなの?嫌だ。せっかく……擬似でもお付き合い出来るのに!そう思っていると自然と言葉が出ていた。
「どうしてそんなこと言うんですか!」
「だって……真白さんには真白さんの人生があって……」
「私、北山さんの小説が読みたいんです。そのために私が力になれるなら、全然構いませんから」
「真白さん……」
「それに、私は迷惑とか思っていませんよ。むしろ嬉しいくらいですし!……あっ!頼りにされてって意味で」
ああ!言っちゃった!恥ずかしい……どうしよう。北山さんの顔が見れない……嫌われちゃったかな……。私は恐る恐る顔をあげ北山さんを見ると私にこう言った。
「じゃあ……これからよろしくお願いします。」
「はい……こちらこそよろしくお願いします。」
良かった……。嫌われなくて。北山さんが帰り、しばらくしてから私は大きく深呼吸してから
「いやーん!北山さんの彼女になれたぁ!嬉しすぎて泣きそう!今日はご馳走作らなきゃ!頑張ったよ真白!お祝いしなきゃ!」
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