神も悪魔も突撃
神も悪魔も、これといって何もしない。
何もしてくれない。
ただ、我々の耳元で囁くだけさ。
世の中ってのは不条理に満ちてる。
だが、自然の摂理ってのは、合理的な『不条理』なんだ。人間の『神経』って奴がいけない。コイツが、おかしなことをするもんだから、人は想い、悩み、苦しむって寸法だ。
ってなことを聞いたんだ。
もちろん、暇つぶしに、だ。
学問ってのは貧乏人の暇つぶし、なんてのは某氏の言葉でね。スピリチュアルな修行? 修業? まぁそんなもん、今の世の中じゃ、ビジネスでなけりゃ、道楽か暇つぶしってもんだ。
食う寝る住む、衣食住足りたなら、礼節知るほどの暇を得られる。狩猟や農耕でなくったって、食い扶持稼ぐにゃ、我が人生その時間を切り売りだ。
はした金でも銭は銭。
我々は、マネーのスレイヴに違いない。
そんな哀れな奴隷どもに、半端なハピネスを届けてくれる奴。そいつを神様ってかい? むしろ悪魔だろ。そして奴等は、いつも、囁く。
胸中、頭ん中、自分の声で、自分の考えだとでも思っていたんかい?
んなこたぁない。
神経って奴がいけねぇからな。
その声は、自分じゃないんだぜ?
耳をすまして、よぉーく聞いてみろ。
自分の背中が見えないのに。
なぜ、その声は『背中』を押す?
まるで、背中見えているかのように。
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