そう簡単に事件にならない事案
せっかく『探偵』と知り合いになれたのに。残念だ。事件が、まったく起こりそうにない。僕は友人知人が少ないし、親類縁者も少ないし、温泉旅行も行かないし、すごい大きな屋敷とかも無縁だ。
いつもの時間に起床、出勤、お仕事、帰宅……たまの休みは寝て過ごす。
これでは、探偵の出番が無い。
まさか自分が加害者、不可能にして完全犯罪を目論むわけにもいかない。
いや、目論んでもいいんだ。プランとゆうか、ネタはある。
シンプルなトリックによる密室殺人なんて、それなりに支度できるんだ。
でも、殺したい人が居ない。
関連性が薄いと、動機付けも薄い。お試しでやるものでもないし、トリック実験ってわけにもいかない。
もっとも困ったことは、僕の考案するネタが、あまりにもパーフェクトなんだ。つまり、せっかく知り合った『探偵』程度では、解決が難しい。
それも困る。
困り果てた僕は、最終手段というか、奥の手を使うことに
(TimeUp)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます