第464話 アンデッドの減らぬ理由
各地で減らないアンデッドの調査をすることになった
ヨウスケの馬鹿みたいに大きな神聖系浄化魔法で街は星屑が散るように浄化の光に包まれている
一時は減るアンデッド共だがまたどこからか湧き上がってくる
だから調査することになった・・・が、最悪とも言える結果が出た
「メッツァー、そっちはどうだった?」
「・・・・・」
「メッツァー?・・・おい、アタマオハナバタケ!」
久しぶりに集まった仲間だが会話すらまともにできない
「ふふ、ちゃんと呼んで下さいよライオン丸さん、私には立派なあだ名があるのですよアタマオハナバタケという素晴らしいあだ名が・・・ね?」
「う、ウゼェ」
「エゼルとダリアとが心配だ、さっさと結果を話せ馬鹿共」
「仕方ありません、フィルフェリアの美しき音色に応えなくては・・こちらも同じでしたよ・・・どこかにつながっていました」
「そうか、最悪だな」
死者の湧き出る大穴
奴隷や罪人を死後に入れていたという神殿内の闇
瘴気渦巻くそんな場所・・加護持ちであっても調べたくはない
弱いものなら生きたままアンデッドになってしまうだろう
しかし、戦争に直結するその穴を調べないことには勝利がない
・・・調べてみるとその奥はどこかにつながっていた
独特な気配から考えると、各年に存在するその穴の先は迷宮であった
つまり・・ザウスキアの国の地下は、迷宮でつながっている
最悪すぎる
ヨウスケの清浄化でなんとか入って調べることが出来たがあまり深くはいけなかった
低級アンデッドと違って待ち構える中級アンデッドがいた
その程度ならどうとでもなるがどれだけ深いのかどこにたどり着くのか見当もつかない上に空気が悪い
倒せばそれで相手に知らせてしまうことにもなりかねない
敵対する魔族共はよくあんな空気で生きられるものだ
ブルブルブルブルっ!
我の毛にもまだ瘴気が残ってる気がして身震いしてしまう
「戦い方を考える必要があるな・・このままでは目標である死霊王ベレンゲルはどこにでも逃げられる」
「これは軍に伝えるか?」
「んっんー!それは美しくないですねぇ!」
「美しいかはともかく、敵に気取られるのは確かだ」
こんな情報、流してしまえばどうするかを決めるのに話し合う必要がある
しかし知る人が増えるということは敵の間諜に確実に伝わるだろう、連合軍は一枚岩ではない
軍そのものが裏切る可能性だってあるのだ
しかし黙っているということは味方への裏切りとも取れる
肩を並べた仲間にそれはよくない
戦後に吊るし上げられる可能性もある
しかし、伝えたところで敵の首魁を逃がすことにもなる
「アダバンタスとロムに伝えよう」
最前線のアダバンタスは頭が良い、国境あたりにいるロムは領地との境で欠かせない存在だ
おそらく聡明たるアダバンタスならこの結果は想定していることだろうし、ロムであれば既に調べているかもしれないな
「まー大丈夫でしょう!いざとなったら俺がでるから☆さっ」
「「・・・・・」」
仲間達の中にメッツァーがいればウザさが目立たないが、少人数でいると頭を噛み砕きたくなってくる
変な花生えてるし頭はまずそうだが
「ヨウスケのためなら俺頑張るよ!これぞ正しく!愛!なのさっ!!」
「黙れ、その喉噛み千切るぞ」
「・・・・・噛んでから言わないでもらえますか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます