第390話 レアナー教大論争


「とにかく反対です!!」


「あんな行事地獄でしかありません!!!」


「いや、やろうよ?今ここには仲間がいるんだぞ?」


「ふざけんな!余裕持った既婚者がっ!?テメェに俺たちの気持ちなんかわかるもんか!!!」


「「「「そうだ!リア充死すべし!!!」」」」


「お前ら・・・・そんなんだからモテないんだよ・・・・・・」


「吐いたつばは飲めんぞおんどりゃー!!!??」



信徒たちが暴れているがこんな暴れるようなイベントだったのかな?



「あほらし」


「なんでこんな事になったんだっけ?」



昨日、テレビを見ているとクリスマスというものがあることに気がついた


クリスマスといえばうろ覚えだけど寝てるととーさんが「サンタだぞー」と何かを持ってきた気がする


問題となるのは「クリスマス」という行事が日本では行われるけどレアナー教は参加するかという話だ



<どういうものなんですぅ?>


「何人かに聞いてみましょう」



話を聞いてみるとみんな『クリスマス』への認識が違う


家族で過ごす行事

その日は恋人が過ごすものだ

他の宗教の行事

日本でも定着したもの

友人を呪う日

友人と祝う日

国によっては11月の終りに近い日曜から1月の第一週ぐらいを祝うもの

マーケットが開かれるもの

豚肉をメインに食べる

ミサという宗教行事を行う

家族にプレゼントを送る日

友達とプレゼントを送り合う日

会社でプレゼント交換やビンゴがある日

七面鳥を食べる

24と25日がメイン

クリスマスは配信を見る日

ボランティア活動があったりする日

自棄食いする日

きれいなイルミネーションを見る日

カップルが別れる日

友情が砕け散る日

プロポーズがある日

一人孤独に過ごす日

シュトーレンを食べる

結婚式に人気の日

こんな日に結婚式をするのはだいたい空気読めない奴ら

聖歌が歌われる

デートする日

ケーキを食べる日

着飾って夜通しごちそうを飲んだり食べたりする

友人が恋人に変わる日

コスプレする日

神話を模した劇を行う

クリスマスのツリーを飾る

砂糖たっぷりのプディングを食べる

家を光るように飾り付ける

伝統料理を食べる

カップルがイチャイチャしてプレゼントを交換する

ボクシングを行う

公認サンタクロースがいる

サンタは親のいない家庭にプレゼントを持っていく

ヒリアは寂しく引きこもりリアジューはなにかする日

チャリティーイベントなどを行う

その期間は肉を食べない

サンタという太ったおっさんが煙突から侵入してきてプレゼントを渡して帰る

空を飛んで移動する

トナカイとソリに乗ってくる

聖ニコラウスの日だ


などなど・・・長い、しかも多い・・・



みんな嘘偽り無く答えてくれたがクリスマスとは国によって大分違うようだ


外国出身の信徒も増えたから余計に意味がわからない


イタリアのように肉を食べない国もあれば、逆にたーきーというものや豚肉を食べる国もある


相反するものもあるし全てを行うことは出来ない


『明後日からのクリスマスをどうするか?』を会議で話すと紛争が勃発した



「聖下!つまり!クリスマスとは他宗教の行事ですので仏教徒には本来関係ないのです!やらなくてもいいのでは?」


「・・・・・そんなんだからモテないんだよ」


「闘技場まで来い!戦争じゃああ!!!」


「クリスマスが終わるまでベッドに寝かせてやる!」



訂正、戦争かもしれない


はるねーちゃんとヨーコにボコられた2人は部屋の外に連れ出してもらってよく考える


クリスマスに参加するか参加しないか、どちらでも良いように思う


他の宗教の行事とはいってもこれだけ多くの国の人に定着しているのだから良いものなんだろう



参加すればその国の行事を行うレアナー教は「この国に馴染もうとしている」と取れるだろう


逆にしなければ「他の宗教とは別の活動をしている」とわかるししなかったらしなかったでも良いはずだ



<んー、クリスマスはやりましょー!>


「そうですね、だと思いました」



レアナー様が<クリスマスについてしょーじきに教えてほしいですぅ>と言ったのが発端だったがその一言で決行は決まった


恋愛イベント大好き愛の女神様だからこういうイベントは多ければ多いほど良い



ただ「何をするか」で激しく言い争っているがとにかくやってみることとなった



サンタってのはわからないが・・・六太に任せてみよう、親のいない子どもたちに赤い服を来てプレゼントを配るのだ


トナカイはいないので・・・ミルミミスに頼む、角はえてるし、飛べる


何百人もいる信徒に命じるとすぐに城はイルミネーションで飾られた


信徒の子供だけではなく近隣の孤児院にもロクタクロースを派遣するルートを考えたり、ごちそうの用意をする


クリスマスって行事に不満を持つ人達はいたけどレアナー様の計画を実行すべく、会場を用意させる


準備期間は足りないが精一杯行うのだ!



クリスマス当日が楽しみだ!


<ですぅ>


「心読まないでください」



僕も準備しよう!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る