第222話 神の試練


サシル様に祈ると秒で返事が帰ってきた



<大変ですね、黒葉さん大丈夫ですか?>


「サシル様!元杉神官は大丈夫なのでしょうか!一体何がどうなってるんでしょうか!?」


<現状はわかっていますがまずは注意をしておきましょう>


「はい」


<まずは落ち着いてお菓子でも食べながら話しませんか?>



そんな場合ではないのだけど・・・収納袋に入ったままだった直子お義母さん?でいいのかな?遥のお母さんが喫茶店から差し入れに持ってきたレアナー様用の超ミニクロワッサンを差し出す



<これも美味しいですね>


「サシル様!」


<んー、そうですね、まず私は女神サシルの本体ではありません>


「そうなのですか?」


<はい、神は多くの形で人々の前に姿を現します>


「なるほど?」


<本体や分体だけではなく像のような依代、そして信徒の体を借りるなど>


そこから?それよりも元杉神官のことが聞きたいのですが



余裕そうにミニクロワッサンを食べているサシル様にミルクティーのペットボトルも出しておく


ちょっとカップのサイズが大きいかも


サシル様はレアナー様と同じく手乗りサイズなのでミニチュアのティーカップに入れて渡す


サシル様もミニクロワッサンも、そして差し出したティーカップも浮いているがどうなっているんだろうか



<話には、言葉には伝える順番というものが大事なのです>


「心読まないで下さい」


<神とはそういうものですよ>



このミニクロワッサンは本当に必要なものなんだろうか



<必要です、コホン、この防護砦32889号ちゃんを作る時に私も必要もかもしれないと力を注ぎました、それで生まれたのが私です、依代となる像がある神にはここで祈れば繋がります>


はぁ


<私達は本体とたまに通じることで向こうの情報を知ります・・・こっちの茶色いのも美味しいです!>


チョコのミニクロワッサンですね


<チョコは美味しいですね!>


サシル様?取り上げますよ?


<わかりました、私達ここにいる神は本体の僅かな一部、私達にはあなた達を向こうに送る力はありません>


では、向こうから呼び寄せてもらうことは可能でしょうか?


<それは・・方法としては可能ではあるでしょうが行われないでしょうね、引き籠もったレアナーはなんと言っていましたか?>


「ひきこもった?竜を探すようにと」


<なるほど・・では竜を連れてきなさい>


「いるんですか?その地球に竜が」








どうしてこうなったんだろう・・・?



ダダダダダ!!!

チューン!!

ドガガターンターン!!!


「いけっ!いけっ!!」


「まわりこめ!!」



そうして今地球の裏側、いや、日本の裏側にいる


地面は土で舗装もされていない



「どっちですの!?」



アサルトライフルを持った人たちが周りにいる



「コルルルル!!!!!」



ヨーコとルールも一緒に



「なんでぇ!!!??」

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