第73話 デートの後とLIVE動画
変なおじさんがいたけど大丈夫だったんだろうか?
はるねーちゃんがほっといてもいいって言ってたし足首掴まれて気持ち悪かったからいいかな
「はるねーちゃん今日は楽しかったよ」
「わたしも!今度はこういうデートに誘いなさい」
「はーい、あ、そうだこれ」
収納からプレゼントを渡す
座布団のような形に包装されてリボンがついている
「あ、ありがとう、大切にするから、これ何?」
服屋のマネキンに飾られていたカッコイイセットだ
服を買ってもらったしお礼したかった、ガラスの向こうのこのセットはきっとはるねーちゃんに似合うだろうなって思った
服屋で僕たちの買い物に付き合ってくれた店員さんに話して同じものを頼んで収納に入れておいた
ものすごいお礼を言われてたけど女性の服って結構高いんだね
カバンもあったからかもしれないけど僕のシャツが・・・1、10、100枚は多分余裕で買えるよ
「洋介、ありがとー」
僕を抱きしめて振り回すはるねーちゃん
よく僕を振り回すけど僕は人形じゃないし釈然としない、視界の端にいる女神様がニヤついてるのも釈然としない
ビルに帰って黒葉に頼んでLIVE動画を撮影してもらう
今日聞かれたことはきっとみんなが知りたいことだしまたあの変なおじさんに絡まれるのも面倒だ
あんなのはいっぱいいるから相手にしないようにはるねーちゃんは言っていた
一度答えれば同じ質問はしてこないだろう
「じゃあこれ使います?」
「カッコイイ!」
黒葉がでっかいカメラを出して見せてくれた、これを使ってもLIVE配信はできるらしい
こちらのほうがきっとよくとれるだろう机の上に一眼レフってのをおいてくれた、黒葉の私物である
パソコンで僕の作ったチャンネル情報が見れる
登録者が3万2千人になってた、増えるもんだなぁ
「とりますよー」
「はーい」
「3.2.1.アクション!」
「コンニチハー」
いかん声裏返った、こほん
「こほん、今日は変なおじさんに絡まれて色々聞かれたんで答えていこうと思いまーす」
病院について、女神様について、ビルについて、内田さんについてなどなど
色々答えていくと黒葉が字を書いて見せてくれた
<くろばがなにかやってますぅ>
「なになに?黒葉読めない」
「内田さんへの配慮!」
小さめの声で教えてくれた
「はいりょ?配慮・・・あ、内田は魔法使えないし追いかけ回したり調べるのよくないです、渡した魔道具も悪霊よけぐらいですし、中位の死霊が出ても対処できる程度です」
何故か黒葉が頭を抱えた
なにか悪かったんだろうか
「え?なに?ちがう?あ、ごめん、内田さん困ってる?じゃあうちに来たらいいのに、レアナービルで待ってまーす、信徒も募集中でーす」
<えっへん>
デートのときは静かにしてニヤニヤしていたレアナー様だったがはるねーちゃんとわかれてからいつも通りだ
あ、そうだ
「レアナー様、ちょっと姿を見せてください、女神様を見れば信徒も増えるかも知れません」
「はーい、よーすけ!こうですか!」
魔力を捧げて出てきてくれたレアナー様だが黒葉の方を向いてドヤァってしてる
いつものようにうちの女神様は完璧かわいいなぁ
「違います、黒葉は何も持ってません、机の上のカメラのほう向いてください」
「あのくろいやつですぅ?・・・・・で、何を話せばいいのです?」
「えっと、あれ?なんだろ?・・・うちの女神様です!」
「もういいですぅ?私はお腹すきました、ババロア食べたいですぅ」
僕もお腹は空いた、ババロアってなんだろう?お菓子だったような気がする
多分チョコっぽいやつ
「ババロ?なんです?じゃあこの辺で終わりましょうか、レアナービルはまだ準備中ですので今のところ関係者以外お断りしてまーす、なおした人たちはまたきてねー」
黒葉が色々と紙を出してくれて助かる
ほかにいいたいことは?
「ほかに・・・えーっと、そうですね、ビルの準備ができても国の人は一番偉い人が謝りに来るまで禁止です、前に来たおばさんがレアナー様を侮辱しました、謝るまで許しません、こんなところかな、またねー・・・黒葉、もう切れた?え?まだ?」
「直子のところに食べに行くです!」
直子おばさんのところに?
はるねーちゃんは料理下手だけど直子おばさんのお菓子は美味しいからなぁ、みんな連れて行こっと
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