第71話 アオは指導する

「お疲れ様!」

「もう無理です...」

「疲れたー!!」

「...」

「初日だから少なめにしといたよ!」

「これで少なめ...」

「頑張ります!」

「...」


ルーナさん黙ってしまった...やり過ぎたかな?もう少し減らすべきかもしれないわ...私が最初入った時どれくらい走ったのかあまり思い出せないから適当だったけど、良くないかも?。


「ルーナさん大丈夫?」

「はい」

「じゃあ後は魔法の訓練だけで!」

「はーい」

「はい!」

「はい」


■■■■■


「お疲れ様」

「ありがとうございました!」


こうして1日目の訓練が終わったけど、その後私はお城を戻って団長に報告をした。


「アオお疲れ様、どうだった?指導するのは」

「難しいですね...どう教えたらいいのか分からないです」

「最初はそんなものだ、だから気を落とすな、全員に同じ指導をするのは出来ないからな」

「そういうもん何ですか...」

「じゃあ報告は受けたので、今日はもう大丈夫だ」

「はい、失礼します」


■■■■■


「おかえりなさいませ!」

「アオおかえり」

「ただいま!今日新しい仕事をやったよ」

「どんなお仕事だったんですか!?」

「アオ聞かせて」

「えーとね」


それから2人に今日あった仕事と内容について大雑把に話した、オリビア、エミリー、ルーナの事についても。


「私なら耐えられ無いですね...そんな目にあったら...」

「アオありがとう聞かせてくれて」

「うん、でもルーナさんとかどうしたらいいかなって」

「ルーナさんもやる気はかなりあると思いますよ!そんな目にあってまで、人を守りたい気持ちがあるなら、そう簡単に折れないと私は思いますよ?」

「僕もそう思う」

「確かに...そうだねありがとう2人とも」


こうして私は2人に話して少し気が晴れた。


■■■■■


次の日


「おはようございます!」

「おはようございます!」

「あらそちらの方は?」

「何か付いてきたいとの事なので連れてきました」

「うん」

「な、なるほど」


お姉さんも困惑してる...仕方ないけどエリアスお姉ちゃんがついて行きたいとの事なので一緒に来たのだ。


「おはようございます」

「おはようございます」

「おはようす!」

「お、は...ボソボソ」

「じゃあ今日もやりますか!」

「じゃあ僕は見てる」

「えっとこの人は」

「あ!いきなりで驚かせちゃったね、エリアス自己紹介お願い!」

「アクア・エリアス、よろしく」

「アクアってあのアクアですか?」

「え...」

「まあエリアスは貴族だけど、気にしないで!」

「えぇ...」

「うそぉ!!」

「すみません!この人っ言ってしまいました!」

「大丈夫、僕はあんまり気にしない」

「ま、まあそういう事で今日から一緒に見てくれるから」

「じゃあまずは走ろっか」


こうして私達は走り出した、走る場所は庭の周りだけど何周もすれば良い運動になる。

実際の戦いだと緊張や恐怖で動けないかもしれないけど、練習だとなかなか訓練は難しい。


■■■■■


「お疲れ様!」

「お疲れ様...」

「おつです!」

「...」

「僕気づいた、走り方悪い」

「走り方?」

「うん、走る時に背を伸ばす、ルーナ下向いて走ってる」

「はい...」

「オリビアは力入れすぎだと思う」

「ありがとうございます」

「エミリーは大丈夫そう」

「はい!!」

「エリアスありがとう!」

「うん、アオ困ってたから、体術も教えるよ?」

「ありがとう、お願い!」

「よろしくお願いします、エリアス様」

「よろしくっす!」

「はい」


でも私もやらなくて良いんだろか?と不安になる、だからと言って体術を教えられるレベルじゃないし...不安になってもしょうがないのは分かるけどでも不安になってしまう。

教える立場なのに私はこれで良いんだろうか?。



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