第47話 進海 蒼は決意を固める
あの日から俺は2ヶ月休みの日も訓練を続けかなり魔法が使えるようになっていた、そして何故ここまでしたのかについてはデュオスが死んだ次の日まで遡る事になる。
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「デュオス様が死んだなんてそんな...」
「私も辛い...」
「アオ様...」
俺は何もする事が出来なかった、あの場に居たのにも関わらず、ただ逃げて邪魔にならない様にするだけで精一杯だったのが悔しくてたまらない。
「それでも今日も午後から私は訓練に参加する」
「アオ様はお強いですね...」
「違うよ、私はただデュオスおばあちゃん見たいに魔族の奴らにやられるのを黙って見てるのはもう嫌なんだ」
「アオ様...」
「それに仇討ちのチャンスがあった時に戦えないと困るから」
「はい!私も応援します!」
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あの日に俺と私の覚悟は決まったのだ、そして魔法の訓練だけでなく今月から団長に俺から言って街の警備をやらせて貰えるようにたのんだ、魔物狩りの遠征にも参加したかったが。
「ダメだ」
「どうしてですか!」
「お前が勇者だからだ」
「また私が狙われるからですか?」
「そうだ、もし街の中で不測の事態が起きてもまだ取り返しがつく可能性があるが、魔物狩りで壁外となると取り返しが付かないだろう、それに魔物狩りの遠征は1グループで行う総勢12名でだ、わざわざ魔物と戦える人員を上位の魔族にやらせる訳にはいかない」
「はい」
「分かってくれたならいい、街の中でも危ない場所はある、対人戦闘も学べるだろう、気を落とすな」
こんな事もありつつ今週から街の見回りに参加出来るようになったのだが。
「僕とアオはペア」
「エリアス先輩とペア何ですか」
「団長に言った、いいって言われた」
まあ1人で見回りも寂しかったので、ありがたい。
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「勇者が街の見回りに?あはは!仕掛けられそうだね!」
「うん!捕まえられそう!」
「私はこれで」
「いつも助かるよ!」
「うんうん!」
闇は密かにだが着実にアオに迫っていた。
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「アオ、今日僕の部屋来て」
「え?」
「一緒に寝たい、ダメ?」
「いいですけど...」
「じゃ後でね、アオの部屋行くから」
エリアス先輩に一緒に寝ようだなんて誘われるとは内心かなり驚いた。
「エリアス様が寝たいとお誘いになられたのですか!?良かったですね!」
「女の子同士で寝るものなの?」
「アオ様の事を妹のように思ってるとおっしゃって居たので、だからかも知れませんね」
「そう言われると一緒に寝てあげたくなって来た」
言われてみれば前からそういう節はあった、だからやけに一緒に居たがるのかもしれない。
「アオ、迎えに来た」
「じゃ行ってくるね」
「おやすみなさいませ!」
エリアス先輩に連れられて部屋へ向かった。
「ついた、ここが僕の部屋」
「失礼します」
置き物がある以外は割と質素である。
「アオ寝よ?」
「はい」
ベッドは1個しかないので一緒のお布団に入る。
「アオ、いい匂いする」
「エリアス先輩もいい匂いですよ」
「今日は話したい事があった、だから読んだ」
「何ですか?」
「アオのおかげで、喋るの上手くなった、ありがとう」
「こちらこそ魔法を教えて貰ったんですからそれくらいは当然ですよ」
「後、じゃあ一つお願いい?」
「はい」
「エリアスお姉ちゃんって呼んでくれない?」
「え?」
「ダメ?かな」
ここに来てまさかの...でもまあ後輩は妹みたいなものだろう!思考停止してる気がするけど大丈夫だ!。
「はい、エリアスお姉ちゃん」
「うん、アオ、ギュッてしてあげる」
「私もギュッてしますね」
こうして2人はお互いに抱き合いながらまるで本物の姉妹のかのように、抱き合いながら寝たのだった。
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