第36話 進海 蒼は王に呼ばれる

いわゆる女の子日で動け無かった次の日俺はかなり具合は悪いが王から呼び出される事になった。

正直勘弁して欲しい...でも行くしか無いだろう、早急な事でなければ呼び出すわけが無いだろうし。


「アオ様、まだ元気では無いんですから無理しないでもいいんですよ?」

「王様が呼び出すわけだし、普通の案件じゃないと思うんだよね」

「私が肩をお貸し致しますねアオ様...」

「ありがとうセリアさん」


女の子の肩を借りるのは気が引けるが、それくらいにはキツイ...潔く貸して貰おう。

服も着替えさせて貰った、今日は青色が鮮やかなドレスだ。


■■■■■


部屋をでて、いつもの玉座に入る扉の通路前でホムラと合流した。


「アオっち大丈夫?セリアの変わりに俺が支えてあげるよ」

「ホムラ様ありがとうございます!」


そう言って俺はホムラにお姫様抱っこされた顔が近い...恥ずかしい。


「ホムラ顔が近い」

「アオっち照れなくていいのに、可愛いしいい匂いするんだからさ」


そういう問題じゃない!恥ずかしいんだ!馬鹿ホムラ!でも安心感があり少し胸がドキドキする。


「アオ様ホムラ様時間になりました!」


こうして、ホムラにお姫様抱っこされながら玉座の間へ入ったのだ。


「勇者様方久しぶりだな、元気にしておったか?」

「見て元気に見えますか?お父様」


メェーニャがナイスツッコミを入れた。


「大丈夫か?アオ様どこか悪い所でも?」

「お、女の子の日です」

「す、すまぬ」

「最低です、お父様」

「お詫びにお菓子を届けさせる、これで良いかの?」

「まあいいでしょう」

「ふぅ」


何かあたり強いな...お父様が娘に嫌われる典型的なあれだ、お菓子貰えたから俺は許す。


「さて勇者様方を呼び出した本題なのだが、どうやら神様が神託を教会にしたのだ」

「教会?」

「何それ?」

「問題なのがどうやら勇者様方に神託をしたとの神託をした見たいでな、訳が分からないのだが、近いうちに教会の者がやって来るみたいなのだ」


何をしてるんだあの神は!神託の神託って何なんだ?、人間の理解出来ない領域なのだろう。


「今日は貴族などが居らず、必要最低限のメンバーしか居らんので、神託の内容について教えて欲しいのだ」

「勇者様方が神託で何を聞いたのかこちらもまだ把握出来てない状況でしたので、教会より先に聞いて大丈夫なように調整をおこないたいと思い呼んだ次第ですわ」

「これ余居る?」

「えぇ、そこにどっしりと構えていて貰えたらいいと思いますよ、お父様」


お父さん頑張れ、まだ始まったばかりだ。


「では勇者様方教えてくださいませ」

「じゃあ俺から!」


こうしてホムラから、何を聞いたのかについて俺は聞く事になったのだ。

纏めるとこうだ、ホムラが聞いたのは1つ目神は人間にはどうやって見えているのか?これについては本人のざっくり好きな人に見えているらしい喋り方もそうだ、完全に俺の性癖がバレた。

2つ目は地球に帰れるか聞いたらしい、神からは帰れないと言われた。

3つ目は勇者は他の人間と違うのかについて

どうやらこれは違うらしい、肉体が前世の自分の好きな人をモチーフに作っている為、ホムラは最初からかなりハイスペックらしい、察しが良くて、高身長イケメンで身体は引き締まってなどなど、ホムラ自身が色々求めていた結果、俺に比べチート級の仕様になっているらしい、ただほぼ質問が俺の知っている内容なので、あまり新鮮味は無いが王やメェーニャなど聞いてる人は驚いていた。


「アオ様はあまり驚かれないのですわね、もしかして同じ質問をしていたのですか?」

「だいたいは同じです、1つを除けば」

「1つですか?」

「はい、この国の勇者の歴史について聞きました」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る