第17話 進海 蒼は近距離格闘について知る

俺はお昼を食べた後、エリアスに言われた通りに中庭に来た。


「アオ、来た」

「エリアス先輩お待たせしてすみません」

「今1時くらいだから、2時まで走るよ」

「はい」


どうやら城内を走るらしい、男が所属するバラ騎士団の所までは行かないそうだ、基本的に走る場所はフラワーガーデン付近を往復する形になるのだとか、やっぱり騎士団名がやばい気がする、昔の勇者が名前を付けたのだろうか?。


■■■■■


「終わり、お疲れ」

「お、お疲れ様です...」


1時間走りっぱなしは男の時ならまだ何とかなったが、女の身体プラス身長が低いせいかかなりキツい、エリアスはやっぱり先輩だったのだ、1時間走っても息切れしていなかった、体力どうなっているんだ?。


「少し休憩したら、広い場所、近距離格闘教える」

「は、はい」


それから少しして俺たちは広い場所に移動した、1対1で戦って居る人がちらほら居る、エリアスはローブを脱がずにやるようだ。


「休憩、水は食堂、後蛇口がある、水魔法使いクリエイトウォーターだす、分かった?」

「はい」


クリエイトウォーターでエリアス先輩に水を出して貰った、冷えていて美味しい、少し落ちついたので訓練を開始した。


「とりあえずアオ、投げるね」

「え?」


気がつくとエリアス先輩に距離をつめられていた、そして自分は背中から地面に叩き付けられていた。


「大丈夫?」

「な、何とか...」

「よかった、女の子は筋力が無い、投げる、基本」

「鎧とか着てたらどうするんですか?」

「基本鎧着てるのは騎士流の人、鎧着てる人には使わない、魔法使う」

「なるほど」

「鎧着てるならウォーターボールで、視界消して、足狙う、1撃で倒そうとしちゃだめ」

「勉強になります」

「剣鬼流は、皮鎧来てるから投げれる、でも近距離はだめ、速すぎるから」

「そんなに速いんですか?」

「私のウォーターボール、あれより速い」

「え」


この世界の剣士はかなり強いらしい、俺は剣士選ぶべきだったと後悔した、自分なら詠唱してる間に真っ二つになりそうだ...。


「だから、近距離格闘は職業の無い犯罪者に使う、魔法使い相手でも使えるから便利」


なるほど使い分けて実戦で使っているのか、魔法使い相手なら距離を詰めれば有効的に使えると。


「じゃあ後4時間、練習頑張る」

「は、はい」


こうして俺は4時間、休憩を挟みつつ4時間何度も転がされたりするのだった...。

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