五章  彗星戦争編

第132話 2011年

その年の春、遂にその時がやって来た。

そう、リコンの率いる組織…アークとの戦いである。

今年に入ってから各地で所属不明の装甲が確認され、各国で被害が広がっていた。

各国も対応を行なっているが、敵の実力に加え、質量も半端なく対応が追いつかない国も出てきていた。

そこで、国連にて認可され如何なる場所であっても活動できる組織としてハバキリが選ばれた。

前回の世界装甲戦の騒動でハバキリは今では各国より集められた精鋭となっていたことも大きな要因だった。

ハバキリの戦力数は多くはないが、一度アークの大部隊と当たった時は相手をほぼ壊滅状態にする活躍を見せていた。

その活躍により、一度は各国の士気が上がったがアークは組織的にもまだ余裕があるようだった。

半年が経った今でも勢力は衰えていないという様子は伺えた。

リコンの組織、アークの件は4年前の東北奥羽高校の占拠の際にわかった事だが、その後に国連へ報告したのだがその時は半信半疑のような状態だった。

その時の対応の甘さのツケが今出てきた感じだった。





………………………………………………


リコン「ねぇ?レビア。あの邪魔者達なかなかやるね?」

レビア「は、はい…」

リコン「でも、やられっぱなしも癪だよね?少し懲らしめてやりたいけどどうかな?」



椅子に座るリコンの前に跪くレビアの背後から二人の影が歩いて出てくる。



「でしたら、奴らが嫌がるようなことをすればよろしいんですね?」


一人の魔族が呟いた。


リコン「やってくれるのかい?シファー?」


シファー「はい。私とサタニアの共同の作戦になりますしにも動いていただきますがよろしいですか?」

リコン「任せるよ。期待してるからね」

シファー「ハッ!」







そして、その年の夏大きな戦いが始まろうとしていた。

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