第25話 よりみち
使用人いきつけのお店をまわって、必要な食材を買い込んでいく。
もちろん費用は安く。
そして、できるだけ長持ちする素材を見繕うのも忘れずに。
保険医は感心しながら、私の買い物を横で見ていた。
「お嬢様なのに、慣れてるみたいだね」
「好きなんですよ。こういう事が」
ノワール様の為にいつか手作り料理を振る舞う。
その目的のために料理を頑張って来た。
でもそれだけではなく、誰かに食べてもらう料理の楽しさもあって、好きになっていた。
「君は変わった女の子だね」
あなた程ではありません。
買い物を済ませた後、露店の店主から声がかかった。
「そこのお二人さん、安くしとくよ、買ってかないかい?
お値段はそこそこ。
安くしとくというのは、呼び込みの常套句でもあるのだが、今日は本当に値段が安いらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます