第8話 監視保険医



 今日も厨房で眠らなくちゃいけないのだろうか。

 そもそもお風呂まで壊れているし。


 修理まで数週間かかると言う話だけれど、さすがに年頃の女性がそんな生活おくるのはどうなのだろう。


 帰った後の悩みごとが重大すぎる。


 へたするとまた倒れてしまいそうだ。


 そういうわけなので、学校で悶々と悩んでいたら、保険医に話しかけられてしまった。


 帰り支度をのそのそしていたら、怪しげな笑みを浮かべた保険医がやあ。


 この人、黒幕に近い所にいるから苦手なのだけど。


 ノワール様の事も監視しているようだし。


「何かお悩みですか? エルンさん」


 けれど、表立って学生にちょっかいかける人ではないし、表向きには仮にも教師。


 なにか良い案があるかもしれない。


「いえ、まあ。実は、かくかくしかじかで」


 だから私は、屋敷が壊れた事について話したのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る