とりあえずある程度人物の配置を定めたよ

 さて、袁紹は皇甫嵩政権を打倒して洛陽を制圧した。


 だが、洛陽は霊帝の銅臭政治が行われていた頃から徐々に荒廃は進んでおり、霊帝の崩御によるその後の政争の繰り返しと最終的には部下に羌族などを含んだ麹義が洛陽を陥落させたことで、その略奪などは酸鼻を極め、ほとんど廃墟のようになってしまったようだ。


 元々霊帝の時代に焼けたりしていた宮殿もボロボロだったようで、南陽のほうがよほどまともな屋敷であるらしい。


 その結果として袁紹は洛陽は放棄して冀州に戻り、劉寵もそのまま豫州にとどまっている。


「結局、洛陽は放棄されたか」


 そして兗州から落ち延びてきたらしい皇甫嵩が蓋勲・盧植・劉備・関羽・張飛・簡雍らとともに俺の元へやってきた。


「天子はこちらにおわすと聞いた。

 命を救っていただき真にかたじけない」


 まあ、皇甫嵩にとっては天子を守るのための戦いだったんだろうな。


 他にいろいろいうこともあると思うがまことに彼らしいとも言える。


「いや、臣下としてなすべきことをなしただけだ。

 今後も皇甫(嵩)義真殿には忠実な臣下として兵を率い働いてほしいと思う」


「うむ……承知いたした」


 皇甫嵩は袁術のような我欲の塊というわけでは決してない。


 ただ頭が固いのに政治的には優柔不断であるということで、政治家の資質はなかったのだろう。


 皇帝の名を出せばきちんと働いてくれるであろうし、賊徒相手の戦いにおいてはその強さは間違いがない。


 まあ、彼らの生まれの家格を考えれば、本来はずっと下の俺の下で働くと言うのはイマイチ納得し難いのかもしれないがな。


 蓋勲・盧植も似たようなものだろう。


 劉備はよくわからんが劉虞と関係改善したように見える公孫瓚の下よりは、俺の方を選んだとかだろうか。


 もっとも袁紹は皇甫嵩などを生かしておくつもりはないだろうし、劉虞はともかく公孫瓚とも反りは合わないだろう。


 劉備は劉虞と反りが合わなそうにも思うしな。


 結局のところ彼等は隠居するか俺の下で働くしかないと思う。


 で、俺が献帝の身柄や玉璽を確保したために、正式に俺は後漢の権力体系に組み込まれることになっちまった。


 もちろん将軍という地位は後漢の権力の一部ではあるんだが、政治にはそこまでかかわらないで済んだんだがな。


 とはいえやるべきことはやらんといかんだろう。


 今までだと6000石とかの俸給の量でのみ示されていたために官位の上下がかなり分かりづらかったので、本来は曹丕が定める、九品官人法を取り入れた上で役職を配置してみることにした。


 一品

 相国(太政大臣相当・名誉職) 董卓

 太保(皇帝の教育係・名誉職) 蓋勲

 太尉(左大臣相当・軍事長官) 賈詡

 司空(右大臣相当・土木長官) 荀彧

 司徒(内大臣相当・民事長官) 蔡邕

 大将軍 董旻

 中央情報長官(諜報や要人警護・誘拐や破壊活動の専門組織の長官) 曹操


 二品

 司隷校尉(司隷の治安維持担当) 董超

 録尚書事(大納言相当・文書決済長官) 劉表

 驍騎将軍 呂布

 車騎将軍 皇甫嵩

 衛将軍 朱儁

 中央情報副長官 李儒

 太常卿(祭祀担当) 張昭

 光禄勲卿(宮殿内の警備近衛部隊長官)張紘

 衛尉卿 (宮殿の外側の警備近衛部隊長官)鍾繇

 大鴻臚卿(外務大臣) 皇甫堅寿

 宗正卿(宮内戸籍管理長官) 空位

 大司農卿(農林・財務大臣)陳宮

 少府卿(内務、宮内大臣)徐庶

 太僕卿(交通通信大臣)張邈

 廷尉卿(法務大臣)王允


 三品

 京兆尹(長安の治安維持担当) 楊彪

 尚書令(中納言相当・官吏の考課を行う) 郭嘉

 前将軍 董越

 後将軍 孫堅

 左将軍 盧植

 右将軍 馬騰


 四品

 州牧 (軍権も持つ州の長官)


 涼州牧 牛角

 并州牧 韓遂

 益州僕 趙謙

 揚州牧 劉繇

 荊州牧 蔡瑁

 徐州牧 臧覇

 豫州牧 張倹

 牙門将軍 陶謙

 偏将軍 黄忠

 裨将軍 張遼


 まあこんな所だろうか。


 そこまでおかしくはないと思うが、不満を持つものもいるかもしれん。

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